所得や生活水準を引き上げ、格差是正に取り組む国の「成長力底上げ戦略」を受けた県成長力底上げ戦略推進円卓会議は十九日、福井市の県国際交流会館で開かれた。中小企業の発展やフリーターの就職促進など地域の実情に合った施策について、官民挙げて意見を出し合った。

 国は、五年間で一人当たりの成長力五割アップを目標に掲げた成長力加速プログラムを策定。このうち三年間で取り組む「成長力底上げ戦略」では▽フリーターなどの人材能力の発掘▽「福祉から雇用へ」の就労機会の拡大▽中小企業の底上げ―の三分野で取り組む。地方の声を吸い上げるため、都道府県単位で会議を立ち上げている。

 初の本県会議には国や県、産業界、労働界、福祉、教育関係機関の代表ら約二十三人が出席。厚労省の楪葉伸一雇用政策課長が「将来にわたる格差固定化の防止に向け幅広い意見を出してほしい」とあいさつした。

 西川知事は、本県の雇用状況などを説明し、非正社員の正社員化など特に「女性のキャリアアップ支援に取り組みたい」とした。産業界からは、中小企業は工賃の引き上げが困難で、大企業だけが収益を上げる現状を指摘、「下請け取引の適正化」を求める声が上がった。教育関係者は若者の県内定着を図るため「魅力ある産業政策が必要」と訴えた。

 要望の一方で、「底上げの『底』とは、どこの層を対象にするのか明確にすべき」、最低賃金の引き上げと中小企業の安定した雇用には一致が見いだしにくい点があるなど「掛け声倒れに終わってしまう」と指摘する意見もあった。

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