全国から約260人が集まり、外国人住民との共生を考えたフォーラム=17日、福井市のハピリンホール

 日本で暮らす外国人住民との共生を目指す全国フォーラムが17日、福井市のハピリンホールなどで始まった。教育、医療、福祉、労働といった「移住者」が直面するさまざまな問題に目を向け、国籍や民族、文化の違いに関わらず地域の隣人として支える方策を考えた。

 フォーラムは、NPO法人「移住者と連帯する全国ネットワーク」が1996年から隔年で開いており、日本海側では初めて。外国人住民の支援者や研究者、行政の担当者ら約260人が参加した。

 ハピリンホールでの全体会で、難民認定申請者を支援している弁護士の駒井知会さん(東京弁護士会)が基調講演した。申請が年間1万件を超えているのに対し、認定される割合は0・4%に満たず、欧米に比べて極めて低い状況を説明した。申請や審査の問題点を列挙し、「強制的に移住を強いられた人の人権を守れない国に、他の移住者や立場の弱い住民を守れるのか」と訴えた。

 この後、同市のアオッサで「労働・技能実習」「ヘイトスピーチ」など7分野の分科会を行った。外国人住民に対する自治体の施策をテーマにした分科会では、越前市職員の川崎規生さんが、職員採用時の「国籍条項」撤廃の経緯を報告した。

 川崎さんは、製造業の労働者として日系ブラジル人が増え、定住化も進んでいるとし、「地域が大きく変わっている中で、行政職員にも多様性が求められる」と強調した。昨年、外国籍として初めて市の正規職員に採用されたハマザキ・タカノ・アドリアナ・エイコさんは「外国人市民からのデリケートな相談が増えており、自分が懸け橋になりたい」と話した。

 18日はハピリンホールで、ベトナムの労働法が専門の斉藤善久・神戸大大学院准教授が、日本の技能実習制度の問題点について講演する。

 法務省の統計によると、昨年末の在留外国人数は全国で238万人を超え、過去最多になっている。福井県内にも約1万2千人が暮らしている。実行委員会の長谷川清司共同代表(福井市)は「福井にも労働者などとして外国人がどんどん入ってくる。先進的に取り組んでいる全国の人たちから接し方や支え方のヒントをつかんでほしい」と話していた。

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