無断間伐があった森林

 福井森林組合(本所福井市、豊岡北士組合長)が間伐事業をめぐり森林所有者とトラブルになっている問題で、同市鷹巣地区では地番や所有者を取り違えて間伐していたことが13日分かった。事業計画の図面に誤りがあったのが原因。事実上、一部所有者に無断で間伐していたことになり、組合は保証金を提示しているが、所有者は受け取っていない。

 組合側は取り違えて伐採した理由について、事業計画に使った県製作の森林基本図に誤りがあったためと説明。県福井農林総合事務所は「森林基本図はあくまでも参考資料。境界線付近は特に慎重に確認してほしかった」としている。伐採を許可した市も「森林基本図でチェックしている」ため誤りは見抜けないという。

 無断間伐されていたのは、2013年度に事業が行われた同市大窪町の森林。計画では西二ツ屋町と宮郷町の森林11・5ヘクタールで実施することにしていたが、図面のベースにした森林基本図で所有者名などに誤りがあり、実際には隣接する大窪町も事業エリアに含んでいた。

 14年6~7月ごろ、大窪町の森林を所有する男性が、福井森林組合に間伐を依頼するため、組合職員と現場を訪れたところ、既に間伐されていることが判明した。

 組合は誤りを認め、大窪町の森林所有者に対して保証金の支払いを提案したが、所有者は受け取っていない。また、計画に沿って間伐されたほかの所有者も、トラブルが解決していないとして、搬出した木材の売却益から支払われる清算金の受け取りを拒否している。

 総事業費は1205万円で、このうち1004万円が補助金だった。無断間伐された所有者の1人は「勝手に切られたことは不服。将来に禍根を残す」と述べ、誤りなく的確に事業を行うよう強く求めている。

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