感謝状を受け取った後、高中真太郎署長(手前左)らと歓談する近藤高行さん(同右)=13日、福井県警坂井署

 道に迷っていたお年寄りを保護したとして、福井市の男性が13日、福井県警坂井署から表彰された。男性が命の危険にさらされた人を保護・救助したのは今回で8人目。男性は「当たり前のことをしただけ」と謙遜するが、ベテラン警察官は「8人の尊い命を救ったことは素晴らしい」と驚いている。

 呉服店を営む近藤高行さん(69)。近藤さんは1日午前11時半ごろ、福井市川合鷲塚町の通称芦原街道を車で走っていた際、歩いていた80歳代男性の様子がおかしいと感じた。声を掛けたところ、道に迷っていることが分かり、坂井署春江西駐在所に連れていった。男性は認知症の兆候があったという。

 近藤さんが初めて命を救ったのは県立丸岡高生だった1962年。同県坂井市の三国海水浴場(現三国サンセットビーチ)で、おぼれた女児を救った。

 同校卒業後、呉服販売の仕事に就き、県内を回る中で事故などに多く遭遇した。自転車やオートバイで転倒し大けがを負った人を助けたり、大雨時に川に転落した男性を救ったりした。

 80年代前半には、徘徊していたお年寄りを保護し、警察に連れていったことが3回あったという。また、救助以外にも、目の前で起きたひき逃げ事件で逃走車のナンバーなどを通報し事件解決に貢献した。

 これまで救った人の家族らから感謝を伝えられたことはあるが、警察から感謝状を受け取るのは初めて。近藤さんは「今回も命を救えてよかった」と笑顔を見せる。感謝状を贈った高中真太郎坂井署長は「日中にお年寄りの異変を察知し、保護することはなかなかできない」と感心しきり。式に立ち会った同署幹部も「尊い命を救い続けてきたことに敬意を表したい」と口をそろえた。

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