蚕の世話をする子どもたち

蚕の成長過程を体験する

♪ ささのは さーら さーら のきばにゆれる・・・ ♪
各部屋から子どもたちの歌声が流れ、笹に飾りつけるための七夕飾りが、できたものから順に部屋の壁に掛けられていき、日増しにその数が増え、園全体が少しずつ賑やかさを増していっています。

もうすぐ7月7日、「七夕」ですね。皆さんのご家庭では、「七夕」をどのように迎えておられますか?

日本には、四季折々、子どもと一緒に楽しむ、いくつかの大事な伝承行事が伝えられてきていますね。「七夕」もそのうちの一つです。ぜひ、お子さんと一緒に楽しんでいただきたい行事です。

どの行事もその源流をたどっていくと、正しく伝えていかなければならない深い意味を持った行事であることがわかってきます。機会があれば、それぞれの行事の源流をたどる中で、子どもとのかかわりを見ていけたらと思っております。

七夕といえばいろいろなことが思い浮かびます。まず七夕飾り、短冊、願いごと、習い事、星の世界、七夕のお話、牛飼い、織姫さま、織物、・・・・・などなど。皆さんはいかがですか? 七夕といえば私たちの園では織物から糸、そして天の虫と書く「蚕」と結びつくのです。

もう20年も前になるのでしょうか。保育園によく来られていた方が、「先生、蚕が卵を産みました」と言って何気なく虫かごを一つ置いていかれました。そのときには突然のことで、何がなんだかわからずにそのまま受け取ったのです・・・・・・。20年あまりにわたって、今でも毎年園で蚕を飼うようになったのは、そのことがきっかけとなったのです。

今年は、例年になくたくさんの(450頭ぐらい)の蚕をわけていただき、その蚕に食べさせる桑の葉探しで一時はどうなることかと思いました。近年では「蚕」というと大変珍しく、知らない人も多いと思うのですが、保護者の皆様や職員による協力や蚕に寄せる温かい思いのなかで、ようやくみんな繭になりました。

なかには、ほかの繭に比べてとても小さく、色もおかしく、動かないように見えたのでもうこれはだめだと始末されそうになった蚕も、それなりに桑の葉を食べ続け、仲間たちからはずっと遅れて、今日ようやく、とても小さいのですが繭になったと、担当の保育士から感動を込めた報告がありました。

蚕を子どもたちと飼う理由はいろいろありますが、その一つに、その成長の過程を子どもが体験するということにあるのです。実は、「蚕」はその成長において、わたしたちの目でもはっきりと捉えられるような変容をして成長していっているのです。卵から、成虫、さなぎ、繭、そして蝶へとです。

このことは植物の育ちでもはっきりと捉えることができることです。種から芽が出て、本葉になり、花が咲き、実がなって枯れていくように、その成長の時期によって、その姿形は、はっきりと違っていますね。

私たち人間にも、成長の基本的ルールがあって、その法則に従って成長をしていっているのだとドイツの思想家、ルドルフ・シュタイナーという人が、その人間観できちんと言っています。

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