複数の飛行機雲が現れた福井県の上空=6日午前福井県坂井市で

東から西へ向かう飛行機雲がいっぱいの空=6日朝福井市内で

飛行機雲はエンジンの排気が凍って雲の核になりできることが多い=5月に福井県あわら市で

 6月6日福井の空を見上げてちょっと驚いた人がいたかもしれない。青い空に細い白い帯が縦横に駆け巡っていた。飛行機雲だ。時間帯によっては一度に5、6本が見えた。一本一本の雲は風に流されて少しずつ形を変え空全体を駆け巡っているようにも見えた。なぜ飛行機雲がよく見えたか考察した。

 飛行機雲は時々目にするが、何本の雲が一度にくっきりと現れる日は年に何回もない。飛行機雲が現れるには空の気象条件が整わなければならないからだ。

 飛行機雲は上空を飛ぶ飛行機のエンジンから出てくる水蒸気が小さな氷となりそれが核になって雲になる。飛行機の後ろにできる渦巻きが周囲の気温を下げて雲にもなる。この二つの要素がからみあっていろいろな形の雲となる。

 飛行機が飛んでいる空に適当な湿度がなくてはならない。乾いた空ではすぐに飛行機雲は消えてしまう。

 湿度が高過ぎれば普通に雲が多くなり、飛行機雲は見えない。この日の気象条件がぴったしだったことになる。

 一般に飛行機雲は6000メートル以上の空を飛んでいるジェット機がつくり出すといわれる。だから飛行場の近くでは離着陸で高度が下がり、あまり飛行機雲が見えないこともある。

 6月6日朝、多くの飛行機雲が福井の上空に現れたのは、ちょうどこの時間に福井の上の高い空を飛んでいる飛行機が多かったからだ。

 飛行場もない福井の上をなぜと思うが、実は福井上空は東京と中国、韓国を結ぶ国際便の飛行ルートになっている。自由に空を飛んでいるように見える旅客機が、実は行く先によって空の道は決まっている。小松空港から東京羽田の東京国際空港に向かう定期便に何度かのると窓の外に見える景色はいつも同じだ。

 東京―ソウル、東京―北京、東京-大連便は中部地方を横切り福井上空を通り日本海に抜ける。東京-ウランバートル便のルートでもある。時にはカナダからソウルに向かう便も横切る。午前中に羽田発の便が多いため、飛行機雲も東から西へ描かれることが多くなる。

 いま空をどんな飛行機が通っているか。インターネット上に「flightradar24」というサイトがある。地図上を飛行機が移動していく様子がリアルタイムでわかる。飛行機を示せば便名や行き先、航路もわかる。地図上を動いていく、飛行機のマークと、空をまさに進んでいく飛行機雲が一致するのを見るのはちょっと感動的でもある。

 英語で「コントレール」と呼ばれる飛行機雲。NHKの連続恋愛ドラマのタイトルにもなった。あなたも大空ウオッチを楽しんでみませんか。

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