子ども向けに高齢者との接し方を伝える紙芝居を披露する認知症サポーターの池田武さん=福井市内

 認知症サポーターは、病気に対する正しい知識を身に付け、地域で暮らす患者や家族を支える。全国に約883万人(3月末現在)いて、政府の認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)の目標800万人を大幅に上回っている。福井県は総人口に対するサポーターの割合が全国最上位。裾野の広がりを地域でどう活用するか、活動の実効性が課題になっている。

 ■2人に1人

 全国キャラバン・メイト連絡協議会のまとめによると、今年3月末現在で福井県内のサポーターと養成講座の講師になるキャラバン・メイトの数は、計10万6650人となり、この1年間に1万5千人以上増えている。県内の総人口に対する割合は13・3%で、熊本県(15・5%)と鳥取県(13・6%)に次いで全国3番目の高さ。65歳以上の高齢者2・1人に1人の割合で、サポーターがいる計算になる。

 福井県警によると、2016年に県内で行方不明になった認知症やその疑いがある人は121人に上り、12年からほぼ倍増している。この間の行方不明者の総数は500人前後で推移しており、認知症関連の割合が高まっている。地域で見守るためには、サポーターの存在が欠かせない。

 企業や団体ぐるみでサポーター養成に取り組む例が増えている。第一生命保険福井支社(福井市)は8日、同市で養成講座を開き、社員ら計450~460人が参加する。一挙に500人近くのサポーターが生まれる形だ。

 安東秀哲支社長は「70~80代の顧客が増えている。定期的に訪問する中で、顧客に認知症の正しい知識や介護に対する備えを情報発信したい。訪問時に、ちょっとした変化に気付いたり、徘徊(はいかい)に注意したりできれば、社員にとっても財産になる」と話す。

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