「骨太の会社を目指す」と語る江守商事の市川哲夫社長=福井市毛矢1丁目の本社

 化学品商社の江守商事(本社福井市)が、江守グループホールディングス(江守GHD)の民事再生に伴い、興和グループ(名古屋市)に譲渡されて丸2年がたった。再建を託された、中国など海外貿易に精通する興和出身の市川哲夫社長(67)が福井新聞の取材に応じ「地域に根差した骨太の会社を目指す。地場の福井、北陸の取引先に寄り添い、強みの機動力を発揮したい」と述べた。

 ―江守GHDが経営破綻した原因を振り返ると。

 「まずは福井を中心とした北陸の取引先、福井銀行をはじめとする金融機関、株主の皆さまには大変なご迷惑をお掛けした。改めておわびしたい。江守GHDの失敗は、中国貿易で暴走した子会社を、本社が食い止められなかったことにある。力量以上の実商売ではない商社金融的な手法で、与信リスクがあいまいな中国の現地企業に商品を売って、資金が回収できない泥沼に入った。こういった商売は二度とやらない」

 ―2年間の取り組みは。

 「コンプライアンス(法令順守)とガバナンス(企業統治)の再構築を徹底した。海外法人の駐在員を支援するため、各国のビジネスに関する情報を集約し、現地に還元する海外事業統轄部を組織した。社内も従来のグループ制から事業部制に戻し、責任と権限の所在を明確化した」

 「全国の取引先を訪問した。普通なら信用を失った商社と取引は続けてもらえない。だが、お付き合いの深い福井の老舗からは、危ない時期に江守に助けてもらった、今度は助ける番だと。金融機関からも、痛い目には遭ったが、地場企業を育てるのが役目だと支援を続けてもらっている。感謝しかない」

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