収穫感謝祭も子どもが季節の移ろい を感じることのできる大事な行事

もう秋、収穫の季節ですね。秋が深まるにつれ、木の実や果物など、自然界からの恵みが私たちの生活を潤してくれます。店頭には、今盛りと梨や秋の味覚が並べられています。

そして、いつもつくづく思うのです。なんと日本はそして福井は自然豊かな所であると。

日本のなかにいると、すべてが当たり前でなかなかわからないものですが、一歩外に出て、そこで生活してみると、四季折々がはっきりしていて、季節、季節の豊かな恵みに恵まれているそうした日本の素晴らしさが、よくわかってくるのです。

子どもたちと散歩をしていて、この間まで青々としていた田んぼの稲もすっかり実り、今ではその収穫も半ば終わっているのではないでしょうか。

日本は瑞穂の国と呼ばれているように豊かな水に恵まれていて、太古から稲作りに適した地域でもありました。収穫がひとまず落ち着くと、自然界からの恵みに対して感謝する秋祭りがあちらこちらで行われるようになってきます。私たちの園でも毎年、保護者や園児たちと(地域の人や子どもを含めて)運動会に代わる「感謝祭」を行い、そうした恵みや、目に見えない自然の力に対して感謝をささげてきました。

このように、私たちは春、夏、秋、冬と季節の移り変わりの中で暮らしています。そして、そうした季節の移り変わりは子どもの成長にも大きく影響しているのです。

日頃はあまり意識して捉えていないかもしれませんが、季節の移り変わりの中で、気持ちが外へ外へと広がっていく季節と、内へ内へと向かっていく季節があるのです。‘暑さ寒さも彼岸まで’といわれているように、昼の長さと夜の長さの違いの分かれ目の時期、春3月と、秋9月の彼岸20日前後の頃がその変わり目となります。

昼がだんだん長くなり、意識が外に向かっている時には、心がうきうきしていて、じっくりと物思いにふけるとか、腰をすえての読書などはなかなかできないものです。

しかし、これからの夜の長さが次第に長くなっていく季節は、内に向かう季節となって、自分に向き合いやすい季節となりますので、大人はじっくりといろいろなことを考えたり、読書したりするにふさわしい季節となってきます。昔から「読書の秋」とも言われていますよね。

また、人間は、動物と違って、自然界をも自分の都合の良いように変えることができる存在であります。これまでの自然界への無理解やそうしたことの行き過ぎが、大変な環境破壊を引き起こし、少しずついろいろな面において狂いを生じさせてきています。

社会意識も、これまでのように人間中心に自然界を見ていくのではなく、自然が破壊されてきている時代だからこそ、自然界に対してきちんと向き合い、自然の在りように耳を傾け、目を凝らして、より意識的に暮らすことを大切にするようになってきているように思われます。