交通安全に気を配りながら、児童のあいさつや笑顔を引き出そうと外国語で話しかける水野昭さん=4月、福井市浅水二日町

 小学生の登下校を見守る交通安全活動を10年以上続ける傍ら、元気なあいさつや笑顔を引き出そうと、福井弁のような外国語であいさつするおじいちゃんが、福井市麻生津地区にいる。児童たちから「ともじい」と親しまれる男性は、「触れ合いを通して活発で明るい子になってほしい」とユーモアたっぷりの活動を続けている。

 「ともじい」は、市立麻生津小近くに住む水野昭さん(80)。登校時の児童を見守る朝の「麻生津見守り隊」活動に加え、下校時もほぼ毎日、同校近くの横断歩道での交通安全活動を12年間続けている。以前、同校に通っていた孫の名前の一部と「おじいちゃん」を組み合わせた「ともじい」との愛称で呼ばれるようになった。

 朝うつむいて登校する児童の多さが気になった水野さんは、「子どもたちに笑ってもらいたい」と半年前から福井弁のようなイントネーションで英語や中国語でのあいさつを始めた。最初は不思議そうだった児童たちも、水野さんの「グッドモーニング~」「ニイハオ~」などとの呼び掛けに、徐々に明るく英語などであいさつを返すようになった。

 同校4年の女児は「初めは、あいさつするのが怖かった。今はともじいがいないと寂しい」と話す。同校の斎藤弘子教頭は「校外ではあいさつが苦手な児童も多い。水野さんには地域との交わりも学ばせてもらい、ありがたい存在」と感謝する。

 水野さんは見守り活動中は消毒薬などを携帯して児童のけがに備えたり、通学路を除雪したりと、あいさつ以外でも活躍している。自らを“旗振りじいさん”と称する水野さんは、「地域の大人として子どもたちの安全と成長を見守りたい」と、交通安全の黄色い旗を振りながら、きょうも呼び掛けを続けている。

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