■いよいよ酒造り開始!

当蔵では10月上旬から仕込みが始まります。蔵では日々準備に追われていました。酒造りで一番大切な麹を造る室(むろ)といわれる部屋から酒母の部屋、その他蔵の床、壁、天井全部を拭きあげ、道具の洗浄。半年間眠っていた蔵の中がいよいよ目を覚まします。

10月8日(大安)、酒造りの生活に入りました。私たち蔵人は、朝日が昇る前には蔵に入ります。酒造りは、精神的にも肉体的にも気を抜けません。当蔵の杜氏は「酒造りは祭り」だと、蔵人たちは御輿を担いで活き活きと楽しんでするもんだと言ってます。造り手の気持ちがお酒に伝わるみたいです。料理やお菓子などと一緒ですね。

私も飲食を経験してすごく感じます。お客様の顔を浮かべ、喜んでもらいたいと願いながら造った結果、皆さん満足していただき、沢山の支持を受けた事があります。本当に伝わるんです。

まだまだお酒を造る為にはいろいろな作業があります。それは今後、私たちの体験談を添えて紹介していこうと思っています。

■特集 熱燗にとびきり燗?!

いよいよ涼しくなり、燗酒の季節がやってきました。皆さん、燗酒はお好きですか?
 そこで燗酒の事をもう少し知ってみませんか? よく「お酒、燗して~!」「熱燗で!」とか言いますよね。さて、熱燗はいったい何度の事でしょう。また、他にぬるめの燗酒や熱めの燗酒の言い方があるのはご存知ですか?

日向燗(ひなたかん) 約30℃
人肌燗(ひとはだかん) 約35℃
ぬる燗(ぬるかん) 約40℃
上燗(じょうかん) 約45℃
熱燗(あつかん) 約50℃
飛びきり間(とびきりかん)約55℃

と、こんなにあったんです。ちなみに、“冷や”は常温のことで、約15℃を“涼冷え”、約10℃を“花冷え”、約5℃を“雪冷え”といいます。

ところで、燗酒はいつ頃から飲まれていたのでしょう。お酒を温めて飲んだのは、平安時代の貴族であったと古い資料(律令集『延喜式』、万葉集など)に記述してあります。それに対して、一般庶民に燗酒の習慣が広まったのは江戸時代後期頃からといわれています。

また、燗酒を飲んだ主な理由は、暖房器具が現在ほど多くなく、燗酒で簡単に暖をとったからだといわれています。

関連記事
あわせて読みたい