子育ての基本姿勢について考えてみませんか?

実はその少年の両親もアメリカで、かってその学校にかかわっておられていて、北海道の共同体の学校教師として協力するために、当時北海道に住んでおられていました。私も北海道でその御両親にお会いしていたのです。

その両親は“その少年は、将来、彼の人生として何か日本とかかわっていくように思われるので、できるならばそうした機会を与えてやってもらいたい”と希望されているということでした。

北海道の当時のその共同体では、充分そうした日本的な体験をさせてあげることができないので、福井で彼にできる仕事があればそれをさせながらお願いしたいとのことでした。

保育園では部屋の壁紙の色塗りや、いろいろなことをやってもらいました。少年ながら何をしてもらってもそれまでに身に付けた感覚や仕事力でやりこなしたことには大変驚かされました。そして京都の神社仏閣、庭園もいくつか案内したのです。

黙って彼の後について案内していると、庭園内の道を歩くにしても、敷かれている道に沿って歩くだけではなく、まるで、そこに吹く風、香りや彼を包むその場の様々なものに心開き、導かれるかのように道なき道を歩いたりと、既成の日本という概念をただ鵜呑みにするのではなく、彼なりの感覚に導かれて日本を体験している様子が日本人としてとても新鮮に映ったものでした。

2,3年後にもう一度福井に来たいとの連絡がありました。そのときにはお受けできなかったのですが、今はどうされているのでしょう。機会があればその後の様子を聞いて見たいと思っております。

さて次回は、そうして生まれて、この地上で生きようとするおさな児にとっての魂の食べ物となる“おはなし”について考えてみたいとおもいます。子どもの暴力とも深くかかわっているとのことです。

“かたり”は、明るいときにはするものではないといわれています。まだ暗さが続くこの季節のうちに考えてみたいとおもいます。

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