2月も降雪には注意を(1月17日の福井市内、 福井新聞紙面より)

年配の方は、「“うら”が子供の頃はよく雪が降った。朝おきてみると小屋根まであった」と昔話に花を咲かせます。たしかにこの10年間では最深積雪が平年を上回ったのは2回しかなく、小雪傾向は続いています。今年の最深積雪は福井で1月2日に19cm。敦賀は1月1日の17cmでした。

1日の「降雪の深さ」の多い記録を見ますと、福井は63cm(昭38年)、敦賀は94cm(昭30年)となっており、一晩で小屋根までは大げさと思いますが、「降雪の深さ」は地域差が大きく場所によっては2倍以上違います。ここで引用するデータは福井地方気象台の構内にある「露場(※1)」で観測したものです。福井よりも敦賀のほうが、どか雪(※2)が多くなっています。

※1 露場は温度・湿度など気象観測測器を設置してデータを取得する場所。また風は建物の頂部に、気圧計は建物の中にあります。設置場所は緯度・経度・標高を世界気象機関に報告する。
※2 「どか雪」短い期間に大量に降る雪

観測機器の開発により気象統計は変わって来ました。雪の観測は数年前まで、角柱にペンキを塗って1㎝ごとに目盛りを付けた積雪計を使っていました。積雪面を読み取る原始的な方法です。又「降雪の深さ」は1日3回、雪板(約50cmの角板)を使っていました。雪板は観測ごとに払い除けますので、たえず新しい雪の量になります。この3回の量を加えて1日の「降雪の深さ」としていました。

また、別に雪板を置いて丸1日の量も測っていました。周りくどいようですが、3回足したものより1日1回の量は雪の重みで少なくなります。超音波式積雪計(※3)が全国のアメダスに展開できて、精度が向上した平成17年10月以降は機械による観測に統一されました。現在はすべて超音波式を使っています。

※3 数mの高さに発信器を設置して、超音波を上から積雪面に当てて、反射してくる時間により積雪の深さを測る。音波の速度は温度に左右されるので温度補正をする。この測器は20年前に開発されたが精度を上げるのに時間がかかりました。

一冬に降る雪の合計を「寒候年(※4)合計値」と言います。福井の最大値は1981年(昭和56年)と1986年(昭和61年)に622cm降っています。敦賀は1977年に613cmとなっています。

※4 「寒候年」季節の境は冬に限り、昨年の秋から今年の春までで、年をまたぎ、「寒候季」と言っています。

福井の「降雪の深さ」の月合計値は「38豪雪」(正式名称は「昭和38年1月豪雪」)の497cmで、2位の「56大雪(※5)」の361cmを大きくリードしています。

※5 気象庁は甚大な災害をもたらした現象に固有名詞を付けています。「56豪雪」は正式名称ではありません。北半球天気図で見ますと旧正月ころ一時的に強い寒気が入りそうです。