4月にひなが誕生したコウノトリのつがい。雌(下)がハンターの誤射で死んだ=3月、島根県雲南市(同市教育委員会提供)

 島根県雲南市教育委員会は19日、コウノトリ(国の特別天然記念物)の雌の親鳥がハンターの誤射で死んだと発表した。4月にひなが誕生したばかりだった。

 死んだ雌のペアは、福井県の飼育・繁殖事業で2014年に越前市白山地区で生まれ、15年に同地区で放鳥された「げんきくん」。

 同教委によると、同日午前10時ごろ、猟友会の会員が駆除対象のサギと誤認し、雌を射殺した。げんきくんは巣でひなに餌を与え続けているという。同教委はひなを一時保護するか、見守るか、兵庫県立コウノトリの郷公園(同県豊岡市)の助言を受けながら判断する。

 同公園によると、雌は5歳で、豊岡市で生まれた。今年3月には雲南市教委などが田園地帯にある電柱で巣や産卵を確認。これまでに4羽のひなの誕生を確認している。野生のコウノトリが1971年に国内で姿を消して以来、野外でのふ化は豊岡市周辺などを除くと、徳島県鳴門市に続き2例目だった。

 コウノトリの郷公園の山岸哲園長は「非常に残念に思います。巣立つのを心待ちにしていた地域の皆さまの心中を察します。残されたひなが無事成長することを願ってやみません」とのコメントを出した。

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