【越山若水】5月は「自転車月間」らしい。1981年同月に自転車基本法が施行されたことから、旧通産省が交通安全の一層の促進と自転車の楽しさを普及するために制定した▼さらに関連する二つの記念日がある。5日の「自転車の日」は既に過ぎたが、あさっての22日は「サイクリングの日」。確かに自転車には最適の季節といえる▼日本に自転車が登場したのは西洋、国産とも明治初期の1870年前後。高価なため遊戯用の貸自転車として利用され「宛(あたか)も馬に騎(の)るに似たり」と評判を呼んだ▼小回りが利くため商家は配達やご用聞き用に導入。しかし市中を疾走する危険運転が目に余り、東京府は98年に「自転車取締規則」を公布。「道路ニ於(おい)テ競争ヲ為(な)スベカラズ」など禁止項目を決めた▼その年の東京市の自転車事故は死亡2人、重傷13人、軽傷190人、突き倒し1029人、衣服物品損傷329件が記録されている(「日本人のすがたと暮らし」三元社)▼「友とゆくサイクリングの風が好き 群馬・菜の花」。2014年のコニカミノルタエコ俳句大賞の作品。風を切る爽快さと2人の笑顔が思い浮かぶ▼初夏の光と新緑がまぶしい5月にサイクリングがよく似合う。身も心も洗われ健康的なレジャーとしてお薦めしたい。ただしルールの順守は必須条件。携帯電話やイヤホン使用の「ながら運転」はご法度である。

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