おなじみの天気図にもさまざまなうんちくが・・・

 大気現象(気象)は地球の誕生と同時に始まっています。人類は気象に振り回されながらも、生活に取り入れて活用してきました。体系的にまとめられたのは、BC(紀元前)400年頃のギリシアの学者アリストテレスの「気象学」が最古のものと言われています。

 農耕と気象は深く結びつき、二十四節気七十二候のように「暦」という形で天候体験が一つの知識にまとめられました。また未知の世界に挑んだ船乗りたち、「大航海時代」にさまざまな場所の風と天候の調査人となり気象学の基礎を作りました。

 ドイツの気象学者ブランデスが1816年頃に、1783年の1年間の資料を基に気象図を作り学会に発表しました。気圧と気温、風向風速の分布です。今と同じように気圧の等値線が描かれています。目的は大気の振舞いを連続して調査して、変化の法則性を探ることでした。

 当時は各地で観測したデータを、郵便で集めて統計していましたので何日も時間がかかり、天気予報に使うことは出来ませんでした。彼は次のように友人に言っています。「こうしたチャート(図)は奇妙なものに思われるでしょうが、私は人々がやがて、この考えをさらに発展させると信じています」これが初めての天気図と言われています。

 天体観測や気象観測など地球規模で実施する時間表示は協定世界時です。以前は天体観測を元に定めたGMT(グリニッヂ標準時)でしたが、海の潮汐運動により自転周期が長くなるので、今は原子時計で決定しています。これを協定世界時(UTC)といいます。GMTに比べて100年に18秒の違いです。日本時間の午前9時はUTC0時です。

 日本の天気図は日本時間とUTCを併記しています。米国の天気図はZと表示していますが、UTCと同じです。今ではインターネットにより日本はもとより、世界各地の気象実況と天気予報が検索出来ます。天気図のみならず、その見方を解説しているものがあります。

 予報現場で使っている国際式地上天気図は総観天気図と言い、すべての資料が記入されています。気圧と気圧の変化量と変化傾向・気温・露天温度・風向風速・雲量と上層・中層・下層の雲の状態・視程・天気(99種類)などです。世界共通ですが、新聞に出ているのは簡略化した日本式天気図です。最近は等圧線が描かれなく、天気絵と降水確率などを表示する傾向が外国の新聞でも見かけます。

 一方日本のある政党の新聞は700ヘクトパスカル天気図を載せています。約3000メートル上空の気象状況が把握できて登山家に好評のようです。

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