森國清廣さん(左)に鑑賞のこつを教わりながら、刀剣美術に親しむ参加者=14日、福井市社北公民館

 福井県内外の刀剣愛好家でつくる「美術刀剣鑑賞クラブ」が、福井市社北公民館に発足した。市内公民館の自主グループとして刀剣愛好会の結成は初めて。社北地区在住で、昨年刀匠日本一に輝いた森國清廣さん(49)を講師に招き、美術品としての日本刀の魅力を広めていく。

 森國さんは昨年、全国で最も権威があるとされる刀剣コンクールで最高賞を受賞。今年は最高賞に次ぐ特別賞を獲得した。これを知った同地区在住の愛好家、山田實さん(68)が鑑賞クラブの設立を立案。審美眼を持つプロの指導を受け、日本刀の保存普及を図ろうと、知人らに呼び掛け3月末に結成した。

 県内外の16人が所属し、4月に活動を開始。会員が所有する日本刀を持ち寄り、同公民館で月1回鑑賞会を開いている。

 14日の定例会では5点の刀が並べられ、参加者がじっくりと鑑賞。制作者の銘を隠し、産地や作者、制作時期を当てる鑑定にも挑戦した。日本美術刀剣保存協会(東京)認定の指導員もいて「越前刀の地金は、ほかよりやや黒い」「(刀身の根元の)なかごの手触りで年代がある程度分かる」などと、鑑賞のこつを話し合っていた。刀剣美術の初心者という清水禎司さん(61)は「日本刀は何とも言えない神秘的な雰囲気を持ち、知識がなくても十分見応えがあり楽しめる」と魅力を語る。

 講師の森國さんは「刀剣ファンが集まる純粋な趣味の会。少しでも日本刀を身近に感じてもらえる手伝いをしたい」とクラブ発足を喜ぶ。「平安や鎌倉時代に作られた刀が現代に伝えられているのは、美術的価値があるから」と代表の山田さん。「森國さんの活動も応援していきたい」と話している。

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