福井県若狭町が新耐震基準を満たしているとしてきた上中中校舎(同町井ノ口)が、旧基準で設計、建設されていたことが17日分かった。町があらためて調査したところ、校舎玄関など一部が耐震不足となっていた。本年度3月補正予算案で耐震補強費を盛り込む方針とみられる。

 町はこれまで、同校を含め町内全小中校の耐震化が完了していると公表しており、国の調査で本県は2016年4月時点で公立小中校の耐震化率が100%となっていた。

 町教委によると同校校舎は、旧上中町が1981年の新耐震基準施行後の82〜83年に建設。設計は旧基準で発注していたという。

 国が2001年度に行った学校耐震化の全国調査では、新基準施行の1981年以前に建てられた中学校の棟数が問われた。旧上中町は上中中の建設が82年以降だったため「ゼロ」と報告。その後、代わった担当者も同校が新基準を満たしていると思い込み、耐震診断は必要ないとの判断が続いていたという。

 昨秋、同校のリフレッシュ工事に向けて業者が構造計算書を確認したところ、旧基準による設計と判明した。町は、本年度12月補正予算で耐震診断を計上。校舎玄関の吹き抜け部分と給食を運ぶエレベーター付近などが耐震不足と分かった。

 新耐震基準は震度6強の地震で崩壊しない建築構造にするよう定めており、国は新基準をクリアしていない建築物の耐震診断や耐震改修を義務づけている。

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