永平寺町の曹洞宗大本山永平寺の山門に掛かっていた約二百三十年前の「額」の修復・復元作業が終わり二十一日、元の場所に取り付けられた。鯖江市河和田地区の漆器職人が、傷みの激しかった額をよみがえらせた。

 額はケヤキでできており、縦二・二メートル、横三・三メートルで、一七七二(明和九)年に作製された。寺を開山した道元禅師が命名した「吉祥山永平寺」の由来が書かれている。

 修復・復元は、漆工芸修復を手掛ける敦賀短大地域総合研究所が引き受け、河和田漆器の職人や日展作家ら十人でつくる「文化財等修復漆工研究会」(荒木利夫会長)が作業に当たった。

 昨年十一月からスタート。木がひび割れている個所には漆に木の粉末などを混ぜたものを埋めて平らにした。漆塗りと磨きの作業を中心に、三十近い工程を経て完成。文字には金ぱくを張った。

 この日はメンバーらが屋根裏から二本のワイヤで重さ三百五十キロの額を慎重につり上げ、四時間ほどかけて設置した。真新しい額を前に僧侶の一人は「修行僧が入山して最初に目に入る額。本当にきれいになった」と喜んでいた。