現職教員の資質向上や即戦力となる新人教員の養成を目的とした「教職大学院」について情報交換するシンポジウムが三日、福井大文京キャンパスで開かれた。全国の大学関係者らが、カリキュラムや教育改革のあるべき方向について学んだ。

 教職大学院は、教員に対しより高い専門性を求める社会的な要求に応えようと、大学が設置するもので教員養成を行う。福井大は二○○八年度からの開設を目指し準備を進めている。

 シンポジウムは二日間の日程で、初日は「教職大学院のカリキュラム デザインと組織」をテーマに掲げた。大学関係者や学生ら約六十人が参加した。

 情報交換会では福井大の松木健一教授や、教職大学院設置を予定している兵庫教育大の渡邉満教授、文科省高等教育局の新田正樹氏らが、現状の課題について報告した。

 松木教授は、現在の教員養成の授業が、学生への押しつけや知識の詰め込みになっていると話し「すべてを教えようとして何もできていない」と指摘。「教師の協働の学びを支える教職大学院」を掲げ、事例研究を中心とした授業を実践していく考えを示した。「(教員養成は)蓄積型から探求型への転換が必要」と訴えた。

 教職大学院設置の予定がない白梅学園大の無藤隆教授は「外から見た意見」として教職大学院の教員の在り方に言及。「教育現場の実践者と大学研究者それぞれから教員を出すのではなく、両方に通じた”中間人”が教員となるべき」と述べた。

 新田氏は「指導体制がうまく機能するかが成功の分かれ道」と解説。教員がそれぞれの専門を指導するのではなく「連携を図りながら一つのカリキュラムを完成させる意識が必要」と呼び掛けた。

 参加者らは提言や指摘に熱心に耳を傾け、メモを取りながら教職大学院の方向性について理解を深めていた。

 四日は「学校改革」をテーマに事例研究の発表が行われる。