協定書を交わし握手する松崎市長(右)と鯖やの右田社長=3日、福井県小浜市食文化館

 刺し身で食べられるサバの養殖に取り組んでいる福井県小浜市は3日、国内外でサバ料理専門店を展開する「鯖や」(本社大阪府豊中市)と連携協定を結んだ。協定を基に鯖やがインターネットを介したクラウドファンディング(CF)で出資を募り、小浜市をはじめ全国で鯖街道をコンセプトにした4店舗を出店する計画。調達目標は「イイサバ」の語呂合わせで1億1380万円とし、鯖街道のブランド向上と“もうかる漁業”の構築を目指す。

 小浜市は2016年から「鯖復活プロジェクト」と銘打ち、若狭湾でサバ養殖をスタート。昨秋にお披露目した後、民宿や飲食店向けに供給し、2年目は8倍となる8千匹の養殖を計画している。

 パートナーとなる鯖やは国内外で専門店「SABAR(サバー)」を14店舗展開。CFで出店費用約4千万円を調達した実績もある。養殖規模増大に伴い販路を確保したい市側と、「本場の鯖文化を発信したい」という鯖や側の思惑が合致し、小浜の食材を積極的に活用するなどの協定を結んだ。養殖サバの餌には酒かすを使い「鯖街道よっぱらいサバ」として付加価値を高める。

 市と連携している「ミュージックセキュリティーズ」(本社東京)のCFサイト「セキュリテ」内で、鯖やが8日から1口2万5千円で出資を募り、目標の半額に達すれば事業を開始する。出資者には配当金やSABARの食事券5千円分を分配する。調達資金は養殖サバの買い付けと、出店の費用に充てる。

 締結式は「鯖ウイーク」の開幕に合わせて市食文化館であり、松崎晃治市長と右田孝宣社長(42)が協定書を交わした。松崎市長は「“鯖愛”の強い両者が力を合わせてサバの魅力を発信し、小浜ブランドの向上を図りたい」と期待を寄せた。

 新店は4月に大阪・梅田、6月に東京・銀座、9月に京都、11月をめどに小浜市内にオープンする予定。右田社長は「CFを活用し、もうかる漁業を築く第一歩にしたい」と話した。小浜の養殖サバを年間3千〜4千匹買い付け、刺し身のほか、へしこやなれずしなども新店で提供する。

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