「JETS」の部活動ジャージーに使用されたギャレックスの製品。背面にはチームロゴが印刷された(2017映画「チア☆ダン」製作委員会提供)

ギャレックス製の体操服を着る映画「チア☆ダン」主演の広瀬すずさん(前列右端)ら(2017映画「チア☆ダン」製作委員会提供)

医療系のドラマや映画で使用されている棚やカート=福井市下森田町のサカセ化学工業本社

 映画やTVドラマの撮影に欠かせない小道具。その中には学校体操服やキャビネットなど知られざる「メード・イン・フクイ」の製品があり、11日に全国公開される福井商業高チアリーダー部「JETS」をモデルにした映画「チア☆ダン」をはじめ、木村拓哉さん主演のドラマ「A LIFE」といった華やかな舞台を支えている。提供する企業関係者は「福井のものづくりの高さを知ってほしい」と知名度アップに期待を寄せている。

 学校体操服を企画販売しているギャレックス(本社越前市)は、全国6千校に年間約250万枚を販売しており、2014年の県内小中高校のシェアは40%。昔は長持ちする分厚い生地が求められたが、近年は機能性に優れ、華やかな体操服が好まれているという。

 撮影用に人気があるのは昔ながらのシンプルなデザイン。チア☆ダンでは、青地に緑色のラインが入った体操服が採用された。同社の河上幸広取締役は「スタイリスト業界に口コミで広まっているようだ。学園モノの体操服はほとんどわが社の製品ではないか」と話す。

 同社では10年以上前から撮影用に提供している。本社の展示室には俳優のサイン入りの体操服がずらりと並ぶ。河上取締役は「福井は優れた企業が多い一方で、知名度がまだまだ低い。地元の企業が脚光を浴びることで、学生たちのUターンにつながれば」と期待を膨らませる。

 サカセ化学工業(本社福井市)は、国内で使用率が高い医療用収納キャビネット、搬送カートを撮影用に提供している。放映中の「A LIFE」をはじめ「救命病棟24時」「ドクターX」といった人気ドラマからドキュメンタリー、映画まで50本を超える。

 最近では病院向けの製品が売り上げの約8割を占めるといい、そのうちの約6割は病院側の要望に応じて棚の段数を変えたり、サイズを変えたりするカスタマイズ受注だ。三浦和彦総務部次長は「同業者の中でカスタマイズを受け入れている企業はあまりない。撮影用に特注で作ることもあり、選ばれる理由の一つかもしれない」と話す。

 三浦次長は「地方企業の商品がテレビドラマに使用され、喜ばしい。社員のやる気にもつながっている」と効果を実感している。

関連記事