福井県立病院本棟(福井市四ツ井二丁目)西隣に建設が進められていた精神科病棟「こころの医療センター」が完成し九日、報道関係者に施設が公開された。心神の衰弱による自傷行為など緊急措置を要する患者を受け入れる「精神科救急病棟」、うつ病など比較的軽い疾患に対応する「心身医療科病棟」を新設した。精神科救急の設置は県内で初めて。センターでの診療は十三日からスタートする。

 同センターは、二○○一年に始まった県立病院と県立精神病院の統合、再整備の第二期工事として○四年十月に着工していた。駐車場整備が残るものの、これで医療機能面では同病院のリニューアルが完了した。

 鉄筋コンクリート地上四階、地下一階で延べ床面積は約一万六千平方メートル。約七十五億円かけて建設した。建物は東棟と西棟の二棟から成り、それぞれL字型の建造物。ガラス張りの「スタッフステーション」を中央部に置くことで、各病室の人の出入りやエレベーターからの来客の確認をしやすくした。

 センター内は利用者がリラックスできるようクリーム色の壁を基調に落ち着いた雰囲気。スタッフステーション前の食堂も一面ガラス張りでフロア全体が日当たりの良い明るい環境となっている。

 全病床数は現在の病棟より五十四床増やし四百床。リストカットなど精神的疾患により自分を傷つけたり、興奮状態が治まらず他人に害を与えたりする患者を受け入れる精神科救急病棟には五十七床を確保。うつ病など社会生活上のストレスにより増加している心身の病気に対応する心身医療科病棟には五十三床用意した。医師十五人、看護師百二十八人体制で診療をスタートさせる。

 また、同病院と関連して整備してきた県小児療育センターなど同病院関連四施設が入る建物の内部も披露された。鉄骨鉄筋コンクリート地下二階、地上五階の建物に、県小児療育センター(四月一日から県子ども療育センターに改称)、県立看護専門学校、県立福井東養護学校、県特殊教育センター(四月一日から県特別支援教育センターに改称)が入る。

 県小児療育センターは障害の重度化、重複化に対応するためリハビリテーション科を新設。水治療のためのプールも備えた。県特殊教育センターはパソコン検索室や図書情報資料室を整備。県立看護専門学校は、学生が電子カルテシステムなどに対応できるようパソコン室を設置、福井東養護学校は給食施設を設けた。
 こころの医療センター以外の四施設は、十七日午後一時から同四時まで県民向けの見学会を開く。