空を見て、この先を知ろうとする試みは古代からありました。太陽や夜空に輝く星を観測して、地球が自転しながら太陽の周りを回っていることもわかりました。「年」は太陽の公転周期、「月」は月の公転周期、「日」は地球の公転周期に起源をもっているのです。

人類の歴史で農耕民族であれ、狩猟民族であれ、天候がその生死に深くかかわっています。24節気72候は中国の農耕から考案されたものです。

目先の天気を生活体験から予測する試みとして、雲の種類や動き、風の吹き具合などから天気を予測する「観天望気」。これらを地方の実情に合わせた「天気予知ことわざ」などです。「ことわざ」には動植物も登場してきます。例えば「燕が低く飛べば雨ちかし」は、低気圧が近づいてくると気温や湿度の関係で昆虫が多く発生し、それを捕食するため低く飛ぶからです。

「観天望気」には前線や気圧系の動きをうまくとらえたものが多く、例えば「日がさ月がさ、は雨の兆し」は前線や低気圧の接近をとらえたものであり、「朝焼けは雨、夕焼けは日和」は低気圧の接近や高気圧の接近を捉えたものです。

雲の形は千差万別のようですが、世界気象機関は1956年に「国際雲図帳改訂版」を発刊し、10類に分けて、それを26種と31変種に分けています。世界各国はこれに基づいて観測しています。10類に分けたものを現れやすい海面からの高さによって、上層雲、中層雲、下層雲と大別することがあります。上層雲は緯度によって出来る高さが異なり、極地方は3kmから8km、温帯地方は5kmから13km、熱帯地方は6kmから18kmとなっています。

低気圧や温暖前線が近づいてきますと、始めに上層雲が観測されます、ちょうど絹のようなきれいな雲です。絹雲、ラテン語でシーラスと言い、雨を降らせる前兆ととらえ「雨しらす」と洒落て言った時代があります。絹雲は上空の強い風に流されていますので、動きが早く次第に全天を覆うようになり、太陽や月に傘ができて、呼び名は絹層雲となります。つぎに中層の雲が現れ太陽や月は隠されてどんよりとした曇り空と変わり、雨や雪になるのです。

雲は氷晶や水滴からできていますが、降水に至るとは限りません、夏の晴天の日中には綿を丸めて散らしたような雲が海岸から内陸へゆっくりと動いているのを見る事があります。晴積雲と言って夕刻には消散してしまいます。雲の出来る高さで分類しましたが、積雲は別格で「晴積雲」は下層ですが、「雄大積雲」になると中層に達し、上空に寒気が入りますと、さらに上層まで発達して積乱雲になります。夏の山岳地帯ではにわか雨や雷雨になります。福井からですと夏の宵のうち、遠方の山並みに電光が見られますが、積乱雲のなせる仕業です。

夏の主役は積雲で、春や秋は上中層雲が多く、冬の日本海側は積雲が主体となります。

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