与党検討委員会が採用することで大筋合意した京都―新大阪間の「南回り案」について意見を述べるJR西日本の来島達夫社長=8日、大阪市の本社

 JR西日本の来島達夫社長は8日の定例記者会見で、北陸新幹線京都—新大阪間のルートを巡り、与党検討委員会が大筋合意した京都府京田辺市に駅を設置する「南回り案」について「客観的に(北回り案と)同じ水準になった」と評価した。現時点でどちらが望ましいかは言及を避けたが、正式に決定されれば受け入れる見通し。JR西としての考えは、検討委が13日に予定している意見聴取の場で表明する意向を示した。

 JR西はこれまで、速達性と利便性に優れ、国土交通省の調査で費用対効果が「1」を上回り投資に見合うとされた北回りを支持していた。

 検討委が大筋合意した南回りは、奈良県を経由する当初の案と異なり、距離と所要時間は北回りとほとんど変わらない。この点について来島社長は「距離的にも短くなり、数値的にも費用対効果が『1』を超えた」と指摘。京田辺市に駅を設けることで駅周辺エリアからの利用増などが見込めるとの見方も示し「北回りと南回りでそれぞれにメリットがある。利便性や速達性がより発揮されるルートを、検討委でトータル的に判断いただければいい」とした。

 また北陸新幹線敦賀駅の構造を巡り、石井啓一国交相が新幹線ホームの下に在来線特急ホームをつくる「上下乗り換え」への変更方針を示したことに関しては「既存の在来線ホームに連絡する案より利用者にスムーズに乗り換えていただける。そうした方向で進むといい」と評価した。

 JR敦賀駅構内で2014年秋から進めていたフリーゲージトレインの開発試験については「降雪時の対応など必要なデータは取ることができた」とし、試験に使っていた実験線を予定通り3月末までに撤去する方針を示した。

 北陸新幹線の金沢開業から14日で丸2年を迎えることについては、開業前と比べて利用者が約2・7倍となっている2年目の実績を「まずまずだった。この水準を維持したい」とし、3年目に向け「東京や大阪でのキャンペーンなどいろんな手を打ち続け、現在の数字を上回れるよう努力していく」と意気込んだ。

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