ミニゲームを見守るJ3アスルクラロ沼津の坂川翔太ヘッドコーチ(中央)=静岡県沼津市の愛鷹広域公園スポーツ広場

 今季からサッカーJ3入りするアスルクラロ沼津で、福井商業高出身の坂川翔太ヘッドコーチ(27)が奮闘している。元日本代表FW中山雅史、MF伊東輝悦らベテランも多いが、キャリアに関係なく選手全員に大きな声でげきを飛ばし、心身や技術強化をサポートしている。

 練習の拠点は静岡県沼津市の愛鷹広域公園スポーツ広場。2月下旬、軽いランニングからトレーニングがスタート。チューブを使った体幹トレーニングに移ると、選手の動きをチェックして回る。「耐えて、ユウタ。(屈伸は)深さを出して」「ノブ、バランスを崩すな!」。

 攻守の切り替えをテーマにした4対4のミニゲームでは「(切り替えが)遅い」「速く寄せろ」。ベテラン選手が相手でも遠慮はない。

 練習メニューの合間には、ほかのスタッフにドリンクの準備などを指示する。グラウンド以外でも忙しい。チームのスケジュール管理、練習試合の相手・日程・会場調整、選手のプレー映像編集など、やることはいっぱいある。

 坂川ヘッドコーチの選手時代はDF。北陸大3年生のとき、実力不足を感じ目標だったJリーガーをあきらめた。その代わり「コーチで一番になりたい」と学生コーチに転身。卒業後も同大コーチを3年務め、北信越リーグ1部のFC北陸(石川)監督も経験。その後に沼津の吉田謙監督を知人に紹介され、2015年にヘッドコーチに就任した。

 今季の沼津は新加入12人を含めて29選手。「54番目のJリーグのクラブになれて今年がスタートライン。ここから僕がクラブに何をしてあげられるのか、です」と自問しながらの指導が続く。「自己犠牲の精神」で選手をサポートするが、過保護すぎても成長しない。「コーチ業の難しさ」を感じながら、選手にとっての最善を模索している。

 チームの目標は5位以内。「状況は厳しくても結果を出さなくてはいけない」と短い言葉に決意をにじませる。

 J3は3月11日開幕。沼津は18日の対福島戦が初戦になる。

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