新規契約の客らが大勢詰め掛けた店内=11日、福井市御幸3丁目のドコモショップ福井東店

 新生活に向け準備する3月は、携帯電話の新規契約がピークとなる。福井県内では特に、県立高一般入試が終わった日から中学3年生の申し込みが急増し、合格発表直後の週末はショップにとって最大の繁忙期となる。発表翌日の11日、大手3社の福井市内の店舗を回った。店内は実際に混み合っていたが、一方で待ち時間を減らすさまざまな工夫も。携帯ショップの「一番長い日」を、スタッフ一丸で乗り切っていた。

 【9時40分、ドコモショップ福井東店(福井市御幸3丁目)】

 10時の開店を前に、1組目の客が店の前に並び始めた。店内では朝礼が行われ、上瀬美里店長が「頑張っていきましょう!」とスタッフを鼓舞。全員でハイタッチし、定刻にオープンしたとき、行列は10人に増えていた。

 予想通り客は中学生らしき子どもと親の組み合わせが目立つ。案内係が「予約している人」「機種がまだ決まっていない人」などを振り分け、カウンターや待合スペースへ手際よく誘導。カウンターでは「まず話をじっくり聴き、一人一人の使い方に合ったプランを提案します」と上瀬店長。多種多様なプランから最適なものをすぐ示せるよう、スタッフは新プランが出るたび猛勉強で頭にたたき込むという。

 新規契約の場合▽機種選定▽プランの案内・決定▽各種書類の作成—といった手続きに1時間程度かかる。同伴の父母もプランを見直したりするため、所要時間はさらに延びる。近年は順番待ちの客をただ待たせないよう、待合スペースで一部手続きを事前に済ませる取り組みを進めており、スタッフがタブレット端末を手に応対していた。

 藤島高に合格した生徒はスマートフォン「iPhone(アイフォーン)7」を手にし「いい感じです」と笑顔。「友達と(SNSで)やりとりしたり、ユーチューブで動画を見たりするのが楽しみ」と話し、生徒の父親(46)は「スマホは今や欠かせない生活ツール。きちんと活用してほしい」と見守った。

 【12時45分、auショップ大宮(福井市二の宮5丁目)】

 やはり客の大半は中学生ぐらいの子どもと保護者で、2人増員したスタッフがてきぱきと応対していた。五つの通常カウンターは全て埋まり、この店舗でも待合スペースでの一部手続きを取り入れていた。「混雑具合は昨年より緩和されています」と内田日香里店長。事前対策の効果とみられる。

 KDDIコンシューマ北陸支社は今年初めて、冊子「auお手続きガイド」を作成。北陸独自の取り組みで、事前に下見で来店した客らに配った。新規契約時に必要なものが詳しく書いてあり、当日にきっちり準備してきてもらうことで、スムーズな手続きを目指した。「混雑予想カレンダー」も作り、混み合いそうな日をあらかじめ周知し、来客の分散化を図った。

 店内ではスタッフが客に声掛けし、後どれくらい待ちそうかを適宜伝える取り組みも。「今か今か」とじりじり待つストレスを解消する狙いで、内田店長は「お客さまの“体感待ち時間”を少しでも減らしたい」と語った。

 【13時40分。ソフトバンクアピタ福井大和田(福井市大和田2丁目)】

 カウンターは満席に近く、店内で端末やアクセサリーを見て回る人も。中学生らしき子どもと親のほか、ショッピングセンター(SC)内ということもあり、小さい子ども連れや大人の1人客も多い。

 同店ではSC内の立地を生かし、混雑時には客に待ち時間を告げ、その間にSCでの買い物を勧めるなどしている。順番が来たら電話で呼ぶようにしており、客は安心して店を離れられるというわけだ。

 各社とも学割プランに力を入れる中、同店でも「入試が終わり、学割を希望する申し込みが増えている」そうだ。「卒業式までにスマホにいろんなアプリを設定し、使えるようにしたい」との要望が多く寄せられているという。

 ショップの書き入れ時は12日以降も続く。同店は「引き続き学割などをお勧めしていきたい」と意気込んだ。

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