移設された一光小中(右)と常宮小の二宮金次郎像=11日、福井県坂井市の旧春江工高校舎

 福井市一光小中(1992年休校)の二宮金次郎(尊徳)像が11日、福井県坂井市の旧春江工高校舎玄関に“引っ越し”を終えた。すでに移設済みの敦賀市常宮小(2015年休校)の金次郎像と合わせ、県教委は同高校校舎に移転した県教育総合研究所に整備を進めている「教育博物館」のシンボルにしたい考え。表情や服装の違う2体が訪れる人たちを出迎える。

 県教委が昨年度、市町教委を通じて廃校や休校になった県内の小学校にある金次郎像の状況を調査。地元の意向を含め寄贈が可能か確認したところ、「大勢の人に見てもらい、学校の名を残したい」と両校の了解が得られた。

 この日は石材業者がクレーンで一光小中の像を慎重につり上げ、体の向きなどを調整しながら台座に載せた。同校の金次郎像は1964年に建立され、御影石製。台座は石組みで、休校と同時に発刊された記念誌によると、上一光町の金鉱山の石、下一光町の岩、五太子町の亀甲石が使われている。

 常宮小の像は4日に移設された。40年に建てられた陶器製で、御影石の台座の正面には「至誠」と書かれている。

 並んだ2体を見比べると、表情や体形、服装、本を読む姿勢などが違っており、県教育研究所移転準備室の吉田智室長は「違いを比較するなどして、地元の学校の金次郎像にも親しみを感じてほしい」と話している。

 同博物館は4月15日に開館予定。昭和30年代の教室を再現し、戦後の教科書を展示するほか、橋本左内やグリフィスら福井県ゆかりの教育者などを紹介する。

関連記事