北陸新幹線・福井県内の4駅

 2023年春の北陸新幹線敦賀開業が6年後に迫り、福井県内各地で工事が急ピッチで進んでいる。玄関口となる芦原温泉、福井、南越(仮称)、敦賀の四つの駅舎デザインは、県新幹線建設推進課によると、今年秋ごろに3案ずつ示され、沿線4市が17年度中に一つに絞り込む予定。地域特性を反映しつつ、全体として福井らしい統一感を演出したい考えだ。

 沿線4市は今年2月までに駅舎のデザインコンセプトを建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構に提出した。今後は▽鉄道・運輸機構がコンセプトに基づく3案を作成し、秋ごろに市側へ提示▽市側が1案を選び、17年度末までに鉄道・運輸機構が基本デザインを決定▽18年度末までに詳細な実施デザインを決定し、その後着工—の流れになる。

 駅舎のコンセプトは地域の歴史や文化、自然などの特性が色濃く反映されている。

 北の玄関口となる芦原温泉駅舎は現在のJR駅北東側に建設予定。「あわらの大地に湧き出(いで)る贅(ぜい)の駅」とのコンセプトには都会にない自然や食、温泉、歴史、文化が豊富にあり、日常そのものが贅沢(ぜいたく)—との思いが詰まっている。

 福井駅舎は現在のJR駅東側に整備され、県内各地の主要観光地とつながる公共交通の結節点となる。コンセプトは「太古から未来へ〜悠久の歴史と自然がみえる駅〜」。恐竜や一乗谷朝倉氏遺跡などの豊富な歴史遺産、足羽山や足羽川といった自然の魅力を反映するよう求めている。

 越前市の南越(仮称)駅舎は4駅の中で唯一、並行在来線駅と離れ、北陸自動車道武生インターチェンジ付近にできる。「伝統・文化を未来につなぐシンボルとしての駅」をコンセプトに伝統産業やコウノトリが舞う豊かな自然のイメージを要望している。

 敦賀駅舎のコンセプトは「空にうかぶ〜自然に囲まれ、港を望む駅〜」。ホームが標高33メートルと高いため、威圧感がないようにし、「人道の港」敦賀港や、日本海など周囲の自然にとけ込んだデザインへの配慮を求めている。

 県は、4駅舎と周辺整備の課題を整理し、整合性を図るため、沿線4市の職員と議論を重ねている。駅設置市以外の沿線3市町の職員を交えた研修会も定期的に開催し、駅舎への効果的な県産品の活用策を探っている。県新幹線建設推進課は「歴史、文化などの地域特性は駅舎ごとに異なる。駅設置市と連携し、鉄道・運輸機構やJRとの調整を図っていく」としている。

 ちなみに、ガラス張りの「もてなしドーム」がシンボルとなっている金沢駅舎のコンセプトは「まちが見える、心と体に気持ちがいい駅」。市街地を流れる水や、伝統と創造の調和をイメージしたデザインが採用された。

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