歯が顎に付いた状態で発見されたフクイサウルスの上顎骨(下)。頭部レプリカ(上)で指で示す部分に当たる=福井県立恐竜博物館

 福井県立恐竜博物館(勝山市)は14日、昨夏行った同市北谷町杉山の化石発掘調査で、草食恐竜のフクイサウルスとみられるイグアノドン類の化石が複数見つかったと発表した。これまで見つかっていなかった頭の部位が多く、上顎が特殊なフクイサウルスの全体像の解明につながると同館ではみている。

 約1億2千万年前(白亜紀前期)の手取層群北谷層で新しく発見された部位は、頭の上部にある前頭骨と後眼窩骨、肘より先の尺骨など。同一個体の骨とみられるという。

 また過去の発掘でも見つかっている上顎骨は今回、歯が顎に付いたままの約19センチの骨が初めて見つかった。フクイサウルスは他のイグアノドン類と異なり上顎が横に動かない特徴があり、「今後、下の顎の骨も見つかればどんなふうにそしゃくしていたか、特色のある頭部全体の解明にもつながる」と同館では期待している。

 新年度以降、今回調査した場所に続く地層を発掘する計画。保存状態が良い頭骨が相次ぎ見つかったことで、未発見部位の脳を包む骨が発見される期待も高まり、恐竜の脳の大きさなどの新たな研究につながる可能性もある。

 本年度調査(昨年8月1日〜9月10日)は2013年度から行っている第4次調査の一つ。例年、発掘される化石は約1200点(脊椎動物化石のみ)だが、今回、化石密度が高いとみられる地層を調べた結果、恐竜化石116点を含む過去最多の3386点を確認した。獣脚類の下顎の骨、竜脚類の足の甲の骨も見つかった。

 発掘された化石は17日から同館特別展示室で公開する。

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