北陸新幹線の敦賀ー新大阪ルート

 北陸新幹線の京都—新大阪間のルートは、新たな南回り案が公表されてから9日という短期間で決着した。昨年末に与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)が敦賀—京都間のルートを決めた際に、京都府が推す舞鶴案は落選。しかし、新幹線を地域活性化に生かしたいとする京都府の粘りと政治主導で、府内にもう一つの駅を設ける南回り決定に持ち込んだ。

 整備新幹線は、費用対効果の数値が「1」を超えなければ着工できない。決め手は投資に見合うとした国土交通省の試算だった。速達性も「北回り」と変わらず、京都府南部の経済効果も期待できると認められた。

 当初の南回り案は奈良県に近い関西文化学術研究都市の中心部を通るルートだったが「1」を下回ったため、昨年12月の検討委で東海道新幹線の北側を通る「北回りが優位」とされた。

 ここでいち早く動いたのが、京都府選出で与党PT検討委員長の西田昌司参院議員。検討委として、京都府京田辺市付近を通る南回り案に変更し再試算を国交省に指示した。まずJR京田辺駅と近鉄新田辺駅の周辺に新駅を設置するルートを探ったが、住宅密集地で建設費が膨らみ、数値をクリアできなかった。

 与党議員によると、費用対効果の数値が「1」を超える案になるよう、さらに見直しに着手。JR松井山手駅を通るルートが浮上したという。大阪に近い同駅を通ると建設距離が短く建設費も圧縮され、ようやく数値は「1」を超えた。

 “数値合わせ”でひねり出した南回り。建設費の一部を負担する京都府に配慮し、内々に描かれたシナリオに沿ってルートは決まった。

関連記事
あわせて読みたい