国の交付金を活用し、福井県が2015年に発行したプレミアム付き商品券(発行総額3億円分)の中に、県外企業の関係者がレジャー用船舶を共同購入するため一挙に1800万円分を使うなど多額の支払いで利用した例があったことが、会計検査院の調査で分かった。特定利用者の高額商品購入を支援しないよう国から配慮を求められていた中で、県は「想定外の使われ方だった」と困惑している。

 県商業振興・金融課や会計検査院の報告書によると、この商品券は、観光客の土産物購入などを支援して県内の消費喚起につなげようと、県内のホテルや旅館の宿泊者限定で15年6月〜12月、6千円分の商品券1セットを5千円で発行。今回の船を販売した業者を含む県内5543店舗で使えた。

 船舶購入の例は、県外企業の社員や家族がそれぞれ買った商品券を持ち寄り、船舶1隻の購入費の一部を支払う際に1800万円分を使っていた。別の県外企業の社員らも同様に商品券を集め、小型船舶1隻の支払いに480万円分を充てた事例があった。これらを販売した業者だけで、福井県の発行額の1割以上に当たる3345万6千円分が使われていた。

 県は高額商品の購入につながったり、特定店舗での支払いに集中したりしないよう、1人当たり10セットを購入の上限としたが、利用制限は設けていなかった。

 同課は「消費の喚起につながった部分はあるが、公平性の観点では至らなかった面があった。今後事業を行う際には、今回の事例を制度設計の参考にしたい」としている。

 会計検査院の報告書によると、14、15年度に国の交付金を活用してプレミアム付き商品券を発行した全国414事業のうち368事業で支払いで利用する際の限度額を設けていなかった。

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