JR福井駅西口中央地区再開発、西口広場整備事業で福井市は二十三日、地権者全員の同意を得られなかったとして、年度内の都市計画決定を断念することを明らかにした。これにより、年度内の都計決定を前提としていたJR所有地の取得が不透明な状況に追い込まれ、事業計画全体の見直しが必至な情勢となった。

 両事業をめぐっては県、市、地権者が二○○五年十二月、再開発エリアを約五千七百平方メートル、広場面積をそれまでの約九千平方メートルから約一万千五百平方メートルに拡大することで合意。これまでに地権者二十六人中二十五人の同意を取り付けていたが、残る一人の合意が得られなかった。

 市はかねてから、二十三日午後に予定されていた市都市計画審議会を事実上のリミットとしており、同審議会の直前になって坂川優市長が緊急に記者会見。「残る一人に歩み寄っていただくことができなかった」と明らかにした上で、計画全体の見直しが迫られる事態になったことについて「市民に申し訳ない。責任を感じている」と陳謝した。

 また西口広場は「既定方針通り」(荒井彦一・市都市政策部長)今秋から着工する予定としたものの、当面は計画面積を九千平方メートルに戻してスタートさせる考えを示した。

 法的には都計決定した後、残る地権者との交渉を継続することもできたが「他の二十五人の地権者の理解を得ることができるかなど、今後の事業展開に大きな支障が出ることが予想される」と断念の理由を説明した。

 都計決定を条件に市が購入する予定だったJR所有の約三千平方メートルの土地について、会見に同席した荒井部長は「最悪の場合は予算不執行という形になる。(厳しい情勢の中で)何か道がないか検討していきたい」とした。

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