女児の手の上でささ身を食べるカマキリのチーちゃん=22日、福井市内

 福井市の小学5年生の女児(11)が家族ぐるみで飼育しているハラビロカマキリの雌「チーちゃん」。カマキリは春にふ化し、秋に産卵して一生を終えるが、温度管理を徹底するなど一家の愛情を一身に受けたチーちゃんは、春を迎える今も元気な姿を見せている。

 チーちゃんは昨年7月、祖母の家の畑で見つかり、一家の“一員”に。別のカマキリ2匹とともに育てられてきた。女児はカマキリの観察を夏休みの自由研究にして成長を見守っているうち、愛情が湧いてきた。

 家族もとりこになり、母は「手に乗せてもおとなしく、しがみついて離れないのがいとおしい」とメロメロ。姉(16)は「『おはよう』と声を掛けると、顔を向けてくれるのがかわいい」と目を細める。

 体長3センチほどだったチーちゃんは現在、約5センチに成長した。えさは朝と夜の2回。好物はクモで、一家は庭木や畑、近くの公園まで探しに行くという。鶏のささ身や魚、ヨーグルト、カステラなども好み、両前脚で上手にエサを持ち、もぐもぐ食べる。室温を24度に保つため、日中はカマキリのためにエアコンを付けたまま外出する。

 福井市自然史博物館の梅村信哉学芸員は「自然界で成虫のカマキリが冬を越すことはほぼありえない」と指摘。「交尾をせず、徹底した温度管理や十分な栄養が長生きにつながっているのではないか」と推測する。チーちゃん以外の2匹も2月まで生きていた。

 女児は、手に乗せたチーちゃんを優しくなで「1日でも長く生きてほしい」と願っている。

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