地権者一人の同意が得られず、年度内の都市計画決定が見送られたJR福井駅西口再開発で福井市と福井県は二十七日、駅周辺整備推進連絡会を開き、再開発エリアを五千七百平方メートル、西口広場を一万千五百平方メートルとしている現計画を堅持することを確認した。

 県は、同意を得ていない地権者との交渉に積極的に乗り出すほか、年度内の都市計画決定を所有地売却の条件としていたJR西日本に対し、売却期限の延長などを要請していく意向を明らかにした。

 西口中央地区再開発と西口広場整備からなる再開発をめぐっては、地権者二十六人中一人の合意が得られず、市は二十三日、両事業の年度内の都市計画決定を断念。坂川優市長は「西口中央地区再開発は白紙」とし、西口広場についても「一万千五百平方メートルでなく、九千平方メートルでスタートせざるを得ない」と説明。現計画の事実上の白紙化を表明していた。

 連絡会には市から東村新一副市長、県から飯島義雄副知事ら関係部職員約二十人が出席。冒頭、東村副市長が都市計画決定断念までの経過を説明した上で「市として再開発事業と駅前広場拡大をあきらめたわけでない」と、今後も地権者同意へ努力していくことを強調した。

 飯島副知事は市の取り組みに理解を示し「残る地権者に対し再開発の必要性についてあらゆる方法で理解を求め、協力を要請していくことに全力を挙げたい」と、県としても地権者の説得にあたる意向を表明した。JRに対しても「直接会う方法を含め積極的に対応したい」と述べた。

 市の都市計画決定断念を受け、県は西口再開発について同日の都市計画審議会への付議を見送った。

 現計画の堅持を県と市が確認したことについて、地権者でつくる西口中央地区再開発準備組合の角原馨理事長は「県の積極的な協力は喜ばしい。取り組みに注目したい」と期待を寄せた。