関西電力高浜原発=2015年4月、福井県高浜町田ノ浦(福井新聞社ヘリから)

3月28日午後3時から判決が言い渡される大阪高裁

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めた昨年3月の大津地裁の仮処分決定を不服とし、関電が申し立てた抗告を認めるかどうかの決定を、大阪高裁は28日午後3時に出すことを決めた。関電側と住民側弁護団へ27日に通知した。原子力規制委員会の新規制基準や関電の繰り返し地震・津波対策、各自治体の避難計画の妥当性などが争点で、抗告を認めた場合は2基が再び法的に稼働できる状態となる。一方、退けた場合は最高裁で決定が覆るか、本訴で運転を認める判決が確定しない限り、再稼働できない状態が続く。

 決定に不服がある場合は、憲法違反や憲法解釈の誤りなどを理由にした「特別抗告」か、重要な判例違反などを理由にした「許可抗告」を、5日以内に最高裁に申し立てることができる。

 抗告審で住民側は、関電が設定した基準地震動(原発の耐震設計の目安となる地震の揺れ)では安全性を確保できないと主張。2016年4月に発生した熊本地震を教訓に、基準地震動に相当する揺れが連続して2度襲う事態を想定するべきだとしている。

 また、住民側は各自治体が策定する避難計画は、確立された国際基準にのっとっていないと主張。昨年8月27日に高浜町などで行われた高浜原発の過酷事故を想定した防災訓練で、ヘリコプター、船舶が悪天候で参加できなかった点などを挙げ、実効性・合理性がないとしている。

 一方関電側は、地質の詳細な調査などを基に基準地震動を策定していると反論。重要設備は全て耐震安全性に十分な余裕があるとし、繰り返し地震についても複数回の基準地震動に耐えられると主張している。

 各自治体の避難計画については、国の積極的な支援の下、東京電力福島第1原発事故の経験を踏まえるなど、実効的・合理的な内容だと反論。避難計画を含む高浜地域の緊急時対応は、国の原子力防災会議で具体的かつ合理的と確認、了承されているとしている。

 2基は原子力規制委員会の新規制基準に合格していたが、大津地裁の仮処分では新基準について「関電の説明程度では公共の安心、安全の基礎と考えるのはためらわざるを得ない」と指摘した。

 抗告審では昨年12月までに関電は千ページ超、住民側は400ページ超の書面を大阪高裁に提出した。

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