「ふるさと納税の健全な発展を目指す自治体連合」(仮称)の設立準備会であいさつする福井県の山田賢一総合政策部長(中央)=29日、東京都千代田区の都道府県会館

 福井県が全国の自治体に呼び掛けていた「ふるさと納税の健全な発展を目指す自治体連合」(仮称)が4月にも設立される。ふるさと納税の返礼品競争が過熱し、総務省が規制の動きをみせる中、制度の本来目的を広く伝えるのが狙い。東京都内で29日に開かれた設立準備会で、全国26自治体で自治体連合を発足し、啓発活動や国への提言活動を展開することを確認した。

 ふるさと納税は、税収が少ない地方を応援する仕組みとして2008年度に創設。福井県の西川一誠知事が06年に「故郷寄付金控除」を提唱して導入された。

 好きな自治体に寄付をすると住民税や所得税が軽くなるため、寄付の額は年々増加し、本年度の総額は2000億円を超える見通し。一方で近年、寄付した人に自治体が贈る返礼品競争が激化。返礼品代が寄付額の半数近くを占める自治体も多く、独自の政策に使えるお金がさほど増えていないという状況になっている。総務省も返礼率の上限の目安を3割とする方針を固めている。

 このため、ふるさと納税を地方の活性化につなげ、もともとの趣旨や目的を全国の自治体や国民に伝えようと、「自治体連合」を設立することになった。北海道から宮崎県までの26自治体が共同発起人となる。

 設立準備会で、福井県の山田賢一総合政策部長はあいさつで、「ふるさと納税を利用している人は(個人住民税の)納税者のわずか2%。まさに発展途上の段階」と指摘。その上で「返礼率を規制する議論もあるが、この制度を発展させ育てるのが地方分権の本来の考え方だ」と呼び掛けた。

 「われわれの知恵と工夫により、寄付者の想いに沿った施策に寄付金を活用し、真の地方創生に結び付ける」など記した設立趣旨書を確認した。自治体連合発足後に、具体的な事業内容を決めるが、当面は裾野を広げるために参加自治体を呼び掛けたり、啓発活動をしたりする。国に対して要望や提言活動もする予定。

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