日常的に右の首筋が痛みます。朝起きると、激痛とはいえませんが、寝違えたときのように痛みます。うつむいて両首筋を両手で強めに押すと、右の方の首筋にコリコリとした感触があり、ひねると突っ張った感じがします。長年デスクワークをしていることが原因かもしれません。普段の生活でどこに気をつければよいでしょうか。(福井県坂井市、52歳女性)

 【お答えします】水野勝則・福井総合病院整形外科部長

 ■まずは超音波、MRI検査を

 日常的に右の首筋が痛み、随伴症状として、右の首筋にコリコリとした感触があるとのことですので、念のため腫瘍性病変の有無を調べておく必要があります。まずは最寄りの病院で、超音波検査やMRI検査を受けることをお勧めします。

 さて、仮に腫瘍がなかった場合は、「首をひねると突っ張った感じがする」ことから、首の骨(頚椎(けいつい))を支える筋肉に原因がありそうです。首の後ろには、浅層に僧帽筋と呼ばれる筋肉があります。この筋肉は頭の後ろ(後頭骨)と肩甲骨および鎖骨との間にあり、肩甲骨を保持しています。人間の上肢は肩甲骨とつながっているため、僧帽筋は肩甲骨のみならず上肢の重みまで支えていることになり、非常に疲労しやすいといえます。

 また、深層には数多くの脊柱起立筋があり、後頭骨と頚椎あるいは頚椎同士をつないでいます。頚椎と脊柱起立筋の関係は、ちょうど弓と弦の関係に似ています。デスクワークを続けていると、うつむいた姿勢が多くなり、弦に当たる脊柱起立筋が引き伸ばされ続けます。すると、筋線維が損傷を受けたり、筋肉の血流が滞ったりして痛みの原因となります。

 ■肩甲骨動かし僧帽筋リラックス

 普段は、同じ姿勢を長時間続けないように気をつけてください。同じ姿勢を続けると、筋肉の同じ場所に負担が集中してダメージを受けやすくなります。作業中でも定期的に姿勢を変えるようにしましょう。首を前後左右に動かす人をよく見かけますが、頚椎を動かすのは、頚椎のつなぎ目にある椎間板や椎間関節に負担をかけ、中を通る神経に悪影響を及ぼすことがあるため、よくありません。お勧めは肩甲骨を動かすことです。肩を2、3度すくめるだけでも僧帽筋をかなりリラックスさせることができます。

 僧帽筋や脊柱起立筋を鍛えることも重要です。両肩を押さえてもらいながら肩をすくめたり、頭を押さえてもらいながら反対に頭で押し返すことにより、頚椎を動かさずに首周りの筋肉を鍛えることができます。

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