関西電力高浜原発の3号機(左)と4号機=福井県高浜町

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めた昨年3月の大津地裁の仮処分決定を不服とし、関電が申し立てた抗告審で、住民側は3日、仮処分を取り消した大阪高裁決定に対し、最高裁への抗告手続きを取らなかった。4日午前0時に仮処分取り消しが確定した。

 抗告を見送った理由について、弁護団は「大津地裁で審理中の本訴で再度しっかり主張し、裁判所に理解してもらうことが得策だとの意見が弁護団内でまとまった」としている。

 最高裁への抗告は、憲法違反や憲法解釈の誤りなどを理由にした「特別抗告」か、重要な判例違反などを理由にした「許可抗告」がある。抗告期限は3月28日の決定日を除き5日以内だが、4月2日が休日だったため3日が期限だった。

 仮処分は、2015年1月に高浜原発から約70キロまでの滋賀県住民29人が大津地裁に申し立て、同地裁は昨年3月9日に運転差し止めを命じる決定を出していた。

 大阪高裁で仮処分が取り消されたことにより、法的に運転できない状態だった高浜原発2基の再稼働が可能になり、関電は再稼働に向けた手続きを進める見通し。

 福井県内の原発を対象にした仮処分申し立てはなくなり、通常の民事訴訟や行政訴訟は、関電大飯原発3、4号機の運転差し止めを巡り名古屋高裁金沢支部で争われている控訴審など計7件。

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