コシヒカリを収穫する農家=福井県坂井市

 「コシヒカリって本当は福井生まれなんだよ!」
 これを言ったことがある福井県民、多いんではないでしょうか?

 恥ずかしながら私も、その言葉で初めてコシヒカリは新潟ではなく福井生まれだと知りました。(最初は冗談だと思ったくらい)

 ■「コシヒカリ」の「コシ」は「越」

 コシヒカリは、1956年(昭和31年)に福井県農業試験場で誕生。
 「コシヒカリ」と当たり前のように呼んでいますが、これは「越(こし)の国に光輝くこと」を願って命名されたとのこと。
 こうやって聞くと、まさに福井(越前)発祥のお米なんだということが改めてわかりますね。

 それなのにどうして、コシヒカリ=新潟のイメージが強いのでしょうか。
 新潟(越後)で、「越」の文字がつくからとか、福井より早く奨励品種に採用したからだとか。

 では、なぜ福井はすぐに奨励品種に採用しなかったのでしょうか。実は採用に最後まで反対したのは、コシヒカリの生み親の石墨慶一郎さん。
 福井では、コシヒカリの収穫期にまだ気温が高く、稲が伸びやすかったり、収穫が遅く、雨や台風の影響を受けやすかったりと、「刈り入れの秋に、べったりと倒れて農家を困らせるわけにはいかない」と厳しいこだわりがあったそうです。
 そのため、改良が続けられて、福井県の奨励品種となったのは1972年(昭和47年)でした。

 コシヒカリのほかにもハナエチゼン、イクヒカリ、あきさかりなど、福井発祥のお米はまだまだあります。
 福井の新しいブランド米「ポストこしひかり」が先日決定し、全国から10万件以上の名称応募がありました。コシヒカリに次ぐ、全国に名をはせるお米になると嬉しいですね。

 ■日本で初めて「食育」という言葉を使った人は福井県出身

 「食育」も、福井生まれ。
 正確に言うと、日本で初めて「食育」という言葉を使った人が、福井出身の石塚左玄さんという方なんです。

 石塚左玄(1851〜1909)は、福井出身の医師・薬剤師であり、栄養学が確立されていない時代に、食事の指導で病気を治すなど、医食同源としての食養を提唱した方です。
 そして、「化学的食養長寿論」(1896年)では「体育智育才育は即ち食育なり」、「通俗食物養生法」(1898年)では、「今日、学童を持つ人は、体育も智育も才育もすべて食育にある」と述べています。

 福井出身の有名企業の創業者や社長も多いですが、「食育」のルーツとなった方もいたなんて、驚きですよね。

 ■日本最古のお寿司は高浜町の「多比鮓」?

 これは、発祥というわけではないのですが、寿司の存在を証明する最古のものに福井県高浜町の名前があるため、高浜町のお寿司が今の所確認できる日本最古の寿司ということになっています。

 昭和35年に、奈良の“平城宮跡から出土した木簡に、現在の高浜町青郷地区から鯛(たい)のすしを献上したと記されたものがあり、すしの存在を証明する最古のものと考えられています。”(福井新聞記事より引用)
 とあり、この木簡には「若狭國遠敷郡青里御贄多比鮓壹かく」と記されているそうです。

 「若狭国遠敷郡青里」は現在の高浜町青郷地区、「御贄」(みにえ)は皇族に対して税の一種として献上された食材、「多比鮓」は鯛のすしを意味します。

 ■ふるさと納税も福井生まれだった!!

 本籍や現住所に関係なく、応援したい自治体に納税をする「ふるさと納税」。
 魅力的なお礼の品が数多くあるため、活用する人が年々増えている人気の制度ですが、これも福井生まれ。
 福井県の「ふるさと福井応援サイト」をのぞいてみると、西川一誠知事の写真入りで「『ふるさと納税』制度は福井県が提唱し、平成20年から開始しました。」と宣言しています。

 現在は返礼品競争が過熱し問題にもなっていますが、この問題も福井県からうまく解決に向かうといいですよね。

 他にもマレットゴルフやスティックリング、ソフトバレー、バウンドテニスなどのスポーツも福井生まれだとか。

 こんなにも福井生まれのものが多いなんて驚きですよね。
 皆さんはどんな福井生まれを知っていますか?
 まだまだこれからも福井生まれを調べていきたいと思います。(ゆるパブメンバー、しおりんこと江戸しおり)

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 福井の若者や学生、公務員、起業家、経営者、研究者などがゆるくつながり活動する一般社団法人ゆるパブリック(略称:ゆるパブ、2015年福井に設立)が、さまざまな視点から福井のまちの「パブリック」に迫ります。2016年3月まで鯖江市に「ゆるい移住」していた江戸しおりさんを中心に執筆中。

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