就任1年目でリーグ制覇を狙う北村監督=おおい町総合運動公園野球場

 ルートインBCリーグの2017シーズンは8日、開幕する。参戦10年目の福井ミラクルエレファンツにとって今年は勝負の年。北村照文新監督の下、チーム一丸で念願のリーグ制覇、そして独立リーグ日本一へ突き進む。

 今季から新たに滋賀、栃木が参入。5チームずつの2地区に分かれて、前期35試合、後期36試合の計71試合を戦う。

 福井は8日の開幕戦で、敵地で滋賀と激突。ホーム開幕戦は9日正午から、福井市の福井フェニックススタジアムで石川と火花を散らす。

 ■北村新監督 悲願リーグVへ「走る」

 目指すチーム像ははっきりしている。ずばり「走れる野球」。新指揮官は「優勝するには接戦を勝ち抜くことが必須。そのために、機動力を生かしたチームをつくる」と熱い思いを口にする。

 現役時代は阪神などNPB(日本野球機構)3球団を渡り歩き、昨年まで22年間スカウトを務めた。目利きのプロがチームを見て感じたことは「技術の高い選手が多い」ということ。「本番で引き出してやれるかが仕事」とあくまで自主性を重んじる。

 その“北村カラー”は着実に浸透している。「それぞれ自分に必要な練習ができている。雰囲気も明るい」と小野瀬主将。全体練習が終わってから黙々とバットを振り込む選手たちに、北村監督も「皆野球に飢えている。よくやってくれている」と目を細める。

 オープン戦2試合は勝利こそなかったが、いずれも指揮官が理想とするロースコアの試合。「緊迫したゲームを続ければチームも選手も成長できる」ときっぱり。練習試合では粘って四球、積極的な三盗ありと「僕がやりたい野球はできている」と手応えはつかんだ様子だ。

 4月は全13試合中ホームは5試合。「アウェーが多く厳しいスケジュール。ここを乗り切ることが前期優勝の鍵」と開幕ダッシュへ意気込む。自らが掲げたスローガン「勇往邁進(まいしん)」のごとく、前後期71試合を突っ走る。

 ■田中新バッテリーコーチ NPB経験「全て伝授」 

 現役時代と同じ「28」を背負ったユニホーム姿がよく似合う田中雅彦新バッテリーコーチ。「楽しいですよ。選手と一緒に動いて、考えて、少しでも力になりたい」。コーチ1年生らしく、グラウンドを所狭しと駆け回る。

 千葉ロッテ、ヤクルトに計13年間在籍。主に捕手として活躍し、昨年限りで引退した。「選手のときは気が付かなかったが、引退してから分かったことは多い。そういう部分も含めて教えられれば」とNPBで培った技術、経験はフルに伝えるつもりだという。

 体力はまだまだ衰え知らずの35歳。打撃投手にノッカー、ときには自らマスクをかぶりボールを受けることも。「選手は一生懸命やっている。僕もそれに応えないと」。選手一人一人との対話も大切にしており、今ではすっかり兄貴分として慕われている。

 開幕は迫っている。「まだ勝ち負けのプレッシャーがないので楽。シーズンに入ったらどうなるか」。そう言った表情は既に戦闘態勢だ。

 ■荘投手コーチ 投げ込み強化「仕上がった」

 キャンプで投手陣に課したテーマは「投げ込み」。「イメージだけ持っていてもだめ。投げて投げて体で覚えることが必要」。例年以上に球数を増やし「仕上がりは順調」と自信をみせる荘勝雄投手コーチ。

 福井のコーチとなって4年目。首脳陣の中では古株だが「北村監督も田中コーチもそれぞれの考えを持っている。極力干渉はしない」と自分の役割に徹する。

 昨季は前年に比べて四球がチーム全体で約100減少。「ことしも無駄な四球を減らす。チーム防御率は2点台をキープしたい」と展望を描く。阪神を退団した岩本、オリックスから派遣された角屋らが加わり、投手層は確実に厚くなった。「状態のいい選手を使う」とハッパをかけ、競争を促している。

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