登山者向けに荒島岳の詳細図を作った森永泰造さん=福井県大野市西勝原

 荒島岳の滑落事故を減らしたい—。登山愛好家の森永泰造さん(66)=福井県大野市=が、現在の地形やルートに合わせて荒島岳(同市、1523メートル)の危険箇所を分かりやすく書き入れた詳細図を作り、多くの登山客が利用する市内の民宿に贈った。森永さんは「正しいルートや危険な場所を知ってもらいたい」と話している。

 詳細図には勝原と中出、下山、佐開の登山4コースのほか、尾根や谷の場所、名前を書き危険箇所を赤色で示した。20代から荒島岳に登り始め、現在は年間約70日登るという森永さんは「いま多く利用されている地図には、既に地形が変わり微妙に違う箇所がいくつかある」とみる。

 従来の地図やさまざまな角度から写した荒島岳の写真、自身の経験に加え、地形をよく知る地元の猟師から聞き込み、約1カ月かけて手書きで図を作成した。

 危険箇所に挙げたのは、山頂南側にある巨大な滝「まぼろしの大垂(おおだる)」までの作業道。「1日に数回は作業道の近くで雪崩が起き、雷のような音が鳴る」といい、赤色の点線で記した。頂上付近の中荒島近くは「コースを少しでも誤ると絶壁の『モチガクラ』があり、間違いなく遭難する」という。

 市消防本部によると、荒島岳での滑落は近年、多い年で年2件ほどあり、3月下旬〜4月上旬に発生しやすい。残雪があり、登山者が増えることが要因という。今月1日には県外の男女3人が足を滑らせて滑落する事故があった。

 森永さんは「登山の初心者も挑戦する山だが、今は雪崩も起きやすい。シャクナゲが咲く4月下旬ごろからがお勧め」と話している。

 詳細図は、荒島岳近くの「民宿林湊」(大野市西勝原)に掲げられている。

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