国際物流分野で北陸のシェアトップを占める福井貨物自動車(本社福井市、清水則明社長)は九日、国際航空・海上貨物輸送の近鉄エクスプレス(本社東京都、辻本博圭社長)と五月一日から、国際貨物輸送サービス部門の業務提携をすると発表した。中国国内の物流に強みを持つ同エクスプレスとの提携で、顧客が要求する配送スピードアップと信頼性向上に応えるとしている。

 同貨物が、同エクスプレスの北陸三県の代理店業務を受託し、関西、中部などの空港・港湾と北陸間の国内輸送業務を担当。将来的には両社間で資本提携や合弁会社の設立も視野に置く。

 同貨物は約三十年前から、海外物流のうち外国貨物の通関手続きに携わってきた。実際の輸送業務は代理業者に委託してきた。しかし北陸企業の海外取引が活発化する中、荷主の短時間配送の要望や、荷物の小口化の進展で大手物流との提携を探ってきた。

 同エクスプレスは、世界三十カ国の百七十九都市に拠点を持ち、国際貨物で国内シェア二位を誇る。特に中国では百五の拠点と自社トラック七百台など一大物流ネットワークを構築している。トラックにはGPS(全地球測位システム)を搭載し、配送時間の指定も可能。これまで東京など都市部に経営資源を集中してきたが、地方物流の強化に向け有力な地場運送との提携を進めている。

 今回の提携により、北陸から中国向け輸送の場合、輸送時間が海上で約一日、空路で半日短縮されるという。関空や国際港湾を使うが、小松空港、敦賀港の使用も検討している。

 福井貨物は、国際部門の売り上げを現在の年間十五億円から三年後に二十億円強、総売り上げを六十五億円から五年後に百億円にする考え。同エクスプレスは北陸での市場シェアを20%から30%に高めるとしている。

 福井市内のホテルで会見した同エクスプレスの辻本社長は「北陸でも海外取引企業が増加しており、サービス面は十分なのかとの思いがあった。提携で両社の共存共栄を図りたい」とし、同貨物の清水社長は「提携を通し、最適な物流を顧客企業に提供したい」と話した。

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