病棟が再編される福井県立病院こころの医療センター=福井市の同病院

 福井県立病院(福井市)は、こころの医療センターの病棟を2018年1月をめどに再編する。長期入院患者の減少に伴い、現在の5病棟計279床を4病棟計198床に削減する。医師10人、看護師約110人の体制はほぼ変えず、高齢化で増えている重い身体合併症の患者や救急の受け入れに重点を置く。

 県立病院経営管理課によると、こころの医療センターの11年度の入院患者は1日平均227人で、このうち1年以上の長期入院が107人と47・1%を占めていた。15年度は1日平均169人、長期入院は40・2%の68人に減った。平均在院日数も11年度の145・8日に比べ、15年度は127・9日と短くなっている。新薬など治療の進歩に加え、人権上の問題などが指摘されている長期入院を減らす国の方針が要因という。

 一方、がんや生活習慣病などの病気や骨折などがある重度の身体合併症の患者は、精神科単独の民間医療機関での受け入れが難しく、こころの医療センターに集中する傾向になっている。再編後の4病棟のうち1病棟を「精神科救急・合併症病棟」と位置付け、ほかの診療科と連携し治療を充実する。

 また、病床削減で空いた場所を活用して、同センター専用のリハビリテーション室を設け、早期退院につなげる。同センターを退院した長期入院患者の約3割が自宅に戻っていることから訪問看護を強化し、現在の1チーム2人を4チーム8人に増やす予定。

 身体合併症の患者らを受け入れる個室、リハビリテーション室、訪問看護の事務室の整備費などで7154万円を県の17年度当初予算に盛り込んだ。県地域医療課の担当者は「民間の医療機関と連携し、役割分担を図りながら、地域の精神科医療の底上げにつなげたい」と話している。

関連記事
あわせて読みたい