燃料電池車への水素補充は、ガソリン車と同じように行われる。ノズル先端の形状が異なるのが特徴=仙台市内(岩谷産業提供)

 燃料電池自動車(FCV)の普及につなげるため、福井県は新年度、車に燃料の水素を供給する「水素ステーション」整備に向けた収支採算性調査に乗り出す。FCVは市販されているものの、ステーションがない県内での普及は難しいのが現状。県環境政策課は、2018年度以降の県内でのステーション開設を目指し「調査などを踏まえて方策を検討したい」としている。

 FCVは、搭載する「燃料電池」で水素と空気中の酸素を反応させて電気を作り、モーターで走る。二酸化炭素を排出せず環境に優しい上、従来の電気自動車に比べ走行可能距離が長いのが特徴。国内ではトヨタ自動車が14年12月に市販、ホンダは昨年3月に法人向けリースを開始した。

 国は30年までに約80万台を全国に普及させる方針で、水素ステーションも25年ごろまでに全国で320カ所程度を整備したい考え。

 県環境政策課によると、ステーションは現在、大都市圏などを中心に約80施設が整備されただけで県内にはない。整備費に数億円、維持費にも年間数千万円が必要とされることが課題という。このため県内でのFCVの将来普及予測とともに採算が合う適切なステーションの規模や整備時期、設置場所などを調べようと、17年度当初予算に事業費1553万円を計上した。

 車両販売店やガソリンスタンド事業者、水素関連産業の振興に取り組む同県敦賀市などとつくる検討会を設け、FCVの将来普及予測などの調査結果を基にステーション整備に向けた具体的な方策を探る。同課は「18年度以降、民間主導で県内のステーション整備が進むよう、県としてどのような支援が必要なのかを考えていきたい」としている。

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