福井大、金沢大、東京工大と日本原子力研究開発機構でつくる「原子力教育大学連携ネットワーク」は十三日から、三大学の大学院をインターネットで結び、原子力関連の基礎科目を共通して学べる遠隔講義を始めた。教員が専門科目を相互補完し合うことで講義を充実し、原子力教育のレベルアップを図る。

 三大学と同機構は、原子力にかかわる人材の育成を目的に二○○五年「連携・協力推進協議会」を立ち上げ、カリキュラムの検討や機材整備などの開設準備を進めてきた。本年度から名称を同ネットワークに変更した。

 前期一講座、後期一講座を各十五回(毎週金曜、一回九十分)ずつ実施。前期は放射線、後期はエネルギー環境など基礎的な内容を教える。三大学のほか、同機構敦賀本部など関係施設をテレビモニターで結び、福井大の西川嗣雄教授、玉川洋一准教授ら、各大学の教員がそれぞれの専門分野を担当する。

 一回目の講義となったこの日、福井大では大学院工学研究科原子力・エネルギー安全工学専攻の二十一人が受講。「核・放射化学の基礎」について東京工大の藤井靖彦教授から講義を受けた。他の二大学でも各十人が講義に臨んだ。

 同機構は、三大学はじめ全国十二大学の大学院と連携、教員を派遣するなどしている。来年度以降は、これらの大学を中心に遠隔授業への参加を増やしていく考え。

 同機構は「原子力関係の教員は少なく、これまで大学単独では十分でなかった。基礎的な知識を共通で得ることで、原子力教育全体の底上げにつなげたい」としている。