商店街のアーケードが撤去され、がれきだけが残る火災現場=14日、福井県越前市蓬莱町

 2月に福井県越前市蓬莱町で発生し住宅や店舗計10棟を焼いた火災について、南越消防組合は14日までに、発生場所や出火原因の特定ができない「不明火」と結論づけた。県警越前署は捜査を継続中だが、新たな証言などがない限り大きな進展は難しい見通しだ。

 火事は2月28日早朝、JR武生駅から約500メートル西にある総社通り商店街の建物密集地で発生した。同組合は発生当日から3月2日まで、越前署、県警と実況見分を行い、火元や原因を調査した。

 同組合によると、商店街から蔵の辻に抜ける細い路地に面した1棟から出火したとみられるが、燃え方が激しく発生場所の特定に至らなかった。飲食店など5店舗が入っており、たばこやプロパンガスなど火元となり得るものは見つかったが、原因も特定できなかった。5月末までに火災調査書にまとめる。

 同組合消防本部の木村常禎予防課長は「5店舗が入った建物の構造が複雑で、建材も古く乾燥していて燃え方が激しかった。発生場所が突き止められないと原因も特定できない」と話していた。

 一方、越前署は3月3日まで実況見分を行い、関係者への事情聴取なども必要に応じて続けてきた。捜査は今も継続中で、検分結果と目撃情報、関係者の話に矛盾がないかなどを精査している。

 煙の目撃情報などから、5店舗が入った建物付近を重点的に調べたが、火元や原因の特定には至っていない。放火をうかがわせるような証拠は見つかっていないという。

 火事は5棟が全焼したほか、1棟が半焼、4棟の一部を焼き、1棟が水損した。

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