北陸新幹線九頭竜川橋の工事現場を見学する福井大の学生ら=21日、福井市

 2023年春の北陸新幹線敦賀開業に向けて着々と工事が進んでいる福井市の九頭竜川橋の現場で21日、福井大学工学部と同大学院工学研究科の学生が研修に励んだ。全国で初めて新幹線専用橋と県道橋の橋脚を一体的に整備する工法などを間近で見学し、建設技術のダイナミックさや技術者のやりがいを感じ取っていた。

 鉄建建設(東京)の協力で実現。福井大工学部建築・都市環境工学科と、同大学院工学研究科建築建設工学専攻の学生約80人が参加した。

 九頭竜川橋の橋脚は地上で構築しながら沈下させる「ニューマチックケーソン工法」、橋桁は橋脚を起点に「やじろべえ」の手の先を延ばしていくようにコンクリートを打ち足していく「張り出し架設工法」を取り入れている。学生らは2班に分かれ、それぞれの工事現場を訪れた。

 高さ約15メートルの橋桁の現場では、現場責任者の遠藤文美男所長が張り出し架設工法の概要を説明した。九頭竜川橋は左岸の中藤新保町側と右岸の上野本町側を結ぶ長さ約415メートル。橋桁をクレーンで架けるのではなく、移動式の作業台車を使い、橋脚を起点にバランスを取りながら3〜4メートルの橋桁を1ブロックずつ左右に延ばしていくとした。

 学生から仕事のやりがいを質問された遠藤所長は「社会資本整備は後世に残る仕事。完成したときは涙が出るほどうれしい。現場のみんなはやりがいを感じながら、一生懸命働いている」と述べた。

 1年生の大田太郎さん(18)は「工事現場をこんなに間近で見学したのは初めて。とても迫力があって感動しました」と刺激を受けた様子。塚本幸汰さん(18)も「将来の夢に向かって勉学に励みます」と話していた。

 九頭竜川橋の工事は、12年6月に金沢—敦賀の工事実施計画が認可された後、15年3月に着手した。現場周辺は「アラレガコ」の生息地として国の天然記念物に指定されているため、環境に配慮しながら工事が進められている。19年6月ごろにつながる予定

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