学年全員を対象にした調査としては四十三年ぶりとなる文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)が二十四日、小中計約三万三千校で一斉に実施され、小学六年と中学三年の計約二百三十三万二千人がテストを受けた。学校の参加率は99%。県内では、私立の小学校一校、中学校二校を除く二百九十六校、約一万六千四百人が臨んだ。

 全国的な学力データを学校現場や教育委員会がそれぞれの結果と比較し、改善すべき課題を浮き彫りにさせるのが狙い。大半の都道府県では既に独自の学力テストを実施しているが、文科省は学力低下批判の高まりを背景に、全国一律式を復活させた。

 今回の事業費は約七十七億円。文科省は九月をめどに、結果を公表。来年以降も実施を計画している。

 テストは算数(中学は数学)と国語の二教科で、基礎的知識を問うA問題と応用力を調べるB問題の二種類。児童・生徒の学習環境や生活習慣なども調査した。

 各教科の応用問題では、日常的な場面設定で、知識・技能を活用する力を評価するなど、国際学力調査の設問を意識した問題が多かった。

 県内の対象人数は、公立校は六年生が在籍しない分校二校を除く小学二百九校、分校四校を含む中学八十校の約一万六千二百人と、特別支援学校四校の十四人。国立が二小中の約百九十人、私立は二中学の約八十人。

 このうち公立中一校が修学旅行のため五月初旬に実施。私立の気比付中は中高一貫校で、授業の内容が高校の範囲に進んでいるため、かつやま子どもの村小中は、普段から試験を行っていないため参加を見送った。

 福井市の光陽中では、三年生五クラスの百六十五人が臨んだ。一—四時間目を利用し国語A、同B、数学A、同Bの順に四十五分ずつ実施。六時間目に質問紙調査を行った。生徒たちは真剣な表情で解答用紙と向き合っていた。

 一九六○年代に実施された全国一律テストは、地域間、学校間の競争がエスカレートして中止された。このため、文科省は競争激化や序列化につながらないよう、成績の公表は都道府県別にとどめ、各教委にも個別の市町村名や学校名を公表しないよう要請した。

 ただし首長や校長が住民や保護者への説明として、成績を公表することは容認。児童生徒の個人成績は文科省が各学校に提示し、学校から本人に通知される。
 テストについて文科省は全員参加が原則としてきたが、愛知県犬山市教委が不参加を決めたほか、私立校の約四割も参加を見送った。修学旅行などと重なった約二百校は別日程で実施する。

 文科省によると、二十四日は北海道など一部地域でインフルエンザによる学級閉鎖があったが、全体的には支障なく実施されたという。

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