えちぜん鉄道と福井鉄道直通区間の実績

 昨年3月末に運行を開始したえちぜん鉄道三国芦原線と福井鉄道福武線の相互乗り入れの1年目の利用実績がまとまった。田原町駅(福井市)をまたいで直通区間の鷲塚針原(福井市)−越前武生(越前市)を移動した利用者数は約13万2600人で、田原町駅での乗り換えが必要だった2015年度の約2・7倍に増加した。福井県の西川一誠知事が26日の定例会見で説明した。

 相互乗り入れによる直通便は昨年3月27日に運行を開始した。4月1日から今年3月31日まで1年間の利用状況を各種切符の販売枚数から計算した結果、初年度の利用者数は田原町駅での乗り換えが必要だった15年度を約8万3千人上回り、目標に掲げた5万人増を大幅にクリアした。

 利用者数の内訳は片道切符と往復切符、回数券、定期券の「一般利用者」の数は約12万4200人で15年度の約2・8倍。土日、祝日にえち鉄、福鉄の全区間を乗り放題で移動できる「共通1日フリー切符」の利用者数は約1・6倍の約8300人だった。

 丹南方面から福井商高や啓新高に通う生徒は学校近くの福大前西福井駅まで乗り換えせずに通学できるようになったため、通学定期の累計有効枚数は約4・3倍の1118枚に増加した。また通勤定期も沿線のパークアンドライド駐車場にマイカーを止めてから電車に乗って通う人が増えており約1・4倍になった。

 相互乗り入れは、西川知事が1期目のマニフェストに盛り込んでから議論が始まったが、04年の福井豪雨で路面軌道のある幸橋架け替えが遅れ、福鉄の再建問題も表面化。しかも異なる事業者の鉄道と路面電車の相互乗り入れは全国初めてのケースだっただけに調整に時間が掛かった。それだけに西川知事は定例会見で「曲折を経てようやく実現し、この1年間で相当な伸びを示している」とし、生活圏を越えて通学通勤、買い物、通院に電車を使う高校生やお年寄りが増え、沿線各地で新たな交流が芽生えていることに感慨深げだった。

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